下ろしたてのジーンズやスニーカーが妙に気恥ずかしく感じることってありませんか?
不慣れさも相まって、まるで自分の身体に、とって付けたような不自然さを感じてしまう。何だか全然似合ってない… これは私だけではないはずで、誰にでも多少は覚えのある感覚だと思います。
腕時計が似合わなくなる「老い」の恐ろしさ
これは新しく入手した腕時計でも毎度起きている現象かもしれません。実際、2、3回着けたくらいでは「しっくりくる感じ」とやらは得辛いものです。洗濯して色褪せて馴染ませていく衣類と異なり、腕時計ですからそう簡単に見た目や感触の変化なんてありはしません。時間を掛けて慣れて(身体の方を慣らして)いくしかない。精神的なものなんでしょうね。この違和感の正体は。
何となく似合ってないように感じる違和感は、この「不慣れさ」とは真逆の段階でも発生します。ある時突然、めちゃくちゃ惚れて入手した腕時計が「あれ?なんか似合わなくなってる?」となるのです。
この原因に関してはある程度明確になっています。それは自分自身の「老化」です。実際、老いとは誠に厄介な現象ではありますが… 折角ですので、これを読んでいる貴方(貴女)に質問させて下さい。今ここにいる貴方は、10年前の貴方と「同一人物」ですか??
「別人」に変身したのだから『G-SHOCK』が似合わなくなっても仕方がない
神経細胞以外の細胞は、ある程度決められた期間で入れ替わるようにプログラミングされています。細胞の種類によってそのスパンはまちまちですが、大雑把に「約10年」で全ての細胞が入れ替わるのだそうです。
要するに私も貴方も、10年前のそれぞれとは全く異なる「個体」に生まれ変わっているわけです。まるでカフカの「変身」のような話ですが、記憶を持っているから、「自我という住所」に住み続けているから「同一人物」だとされているだけで、細胞レベルでは全くの「別人にすり替わっている」とも言えるのです。
私の場合数年前に「G-SHOCKが似合わない症候群」を発症しました。何といいますか…ものすごく頑張って若作りしてる感じが出ちゃってるように感じたのです。
何だかG-SHOCKに申し訳ないというか、「自分なんかがG-SHOCK着けたらアカンのや…」みたいに後ろ向きな感情まで芽生えてしまったわけですが、さもあらんですよ。だって若かった10年、20年前とは「細胞レベルで別人」なんですもん。
筋力の低下、記憶力の弱体化… 他にも色々ありますよ。夜中に2回、トイレに起きるようになったとか(笑)
しかし、老化を認識してから一番精神的にキツかったのは、かつての「若かった自分」と現在の「老けた自分」の間で、様々な「認識のズレ」が生じることだと思います。そしてあるとき、あるきっかけで「老いの現実」を突き付けられるのです。「G-SHOCKが似合わない症候群」はその顕著な例だったかもしれません。
「NATOストラップ」で新しい腕時計に絶妙な「こなれ感」を!!
「老化による違和感」は抗いがたい難題ですが、新しい腕時計を購入後の「不慣れによる違和感」の方は、多少なりとも克服する術を見つけました。それが「NATOストラップ化」です。
いろんなタイプの腕時計をNATO化してみて、基本的には、NATO化に向いてない時計はほとんどないと断言できます。それだけNATOは懐が広いのです。さらにNATO化は高級腕時計にありがちなトゲを抜きます。つまり印象が「丸くなる」のです。
以前、しばらく会ってなかった知人に久しぶりに再会したら、随分と優しげな印象に変わっていた…なんてことがありました。話を聞くと「娘がうまれてさ~」とか、重要な転換点があったわけです。育児を通して子供が彼を「立派な親にする」という「化学変化」を起こしたのかもしれません。
この化学変化をNATOストラップが時計に起こします。ちょっと大げさに語りすぎましたが、時計が「優しく奥ゆかしく」なるのです。
これはNATOが時計の印象に大きく影響して「安っぽく見せる作用」そのものなのですが、それは高級時計が「使う人に歩み寄ってくる」ことでもあります。似合う似合わないの幅を拡幅してしまう魔法のアイテムが「NATOストラップ」なのです。
買ったばかりの腕時計は嬉しい半面、「不慣れでイマイチ似合わない現象」を伴うことがあります。
でも、ご心配なく。NATO化すれば10年来の友人のようにこなれて「気さくに付き合える相棒」になりますから (〃∇〃)
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