突然ですが「放送作家の先駆者的存在」として知られる「永六輔」さんを覚えていらっしゃいますか?? 浅田飴のCMでもお馴染みでしたし、アメリカ・ビルボードで3週連続の1位を取った『上を向いて歩こう』の「作詞家」と紹介した方が広い世代で通りが良いかもしれません。
永さんはテレビのコメンテーターとしても広く活躍。角刈りで細面の特徴的なルックスからキレのあるコメントを連発していました。後に作家や編集者がタレント化していく流れに先鞭を付けたのが永六輔さんだった気もします。2016年に83歳で他界。
さて、そんな永六輔さんが生前語った言葉に「日ごろ通ういつもの道も、横丁を曲がってごらん。違うモノが見えてくるから」というのがありまして。けだし名言ですよねぇ… 世の中の全クリエーターが胸に刻んでおくべき「生き方の本質」だと思います。
「成功体験」はある種の「メソッド」を生み出しますから「同じ道を歩めば失敗はない」という「守りの心理状態」に入るきっかけにもなりかねません。敢えて「茨の道」を突き進み、ボロボロになった自分をバージョンアップすることでしか「次のステップ」には行き着けないと解っていても、恐れや面倒くささの方が勝ってしまうわけです。クリエーターが「最近スランプだわ~」なんて宣っているときは大抵がこの状態。なんてことはない、所詮は「怠慢」なのです (;´∀`)
腕時計の「この道」「あの道」を行く
さて、私の東京生活も「5年目」に突入しましたし、都内や近郊に脚を伸ばした場所もそれなりに増えました。ところがふと思い返すと「何だかいつも同じ場所にいるよなぁ」なんて思うこともあるわけです。
「いつもの場所」「いつもの道」… 特に私は「常連と認識されるまで通い詰める」というしつこい性格(?)ですので、喫茶店にしても腕時計販売店にしても、同じところに何度も赴いては馴染みの顔を見て「ほっとしたい」タチなのです。要するに私自身も「刺激より安寧」なんですね。いかんなぁ… ロックじゃないなぁ (;´∀`)
実際「腕時計」にもその傾向はあって、本当なら好きになったブランドをとことん奥深くまで突き詰めたい方なんです。そこに「待った!!」をかけてくれるのが弊サイト「腕時計喫茶」です。可能な限り広範囲のブランドに視野を広げておかないと、創作のメリハリも何もあったものじゃないですからね。
そんなわけで、元々は「超保守」だった私が、東京で「マイクロブランドの魔窟」に足繁く通うようになり、遂には「小規模メーカーから見たメジャーブランド」という視野を持つに至りました。お陰さまで、腕時計の本質的価値が「知名度」や「価格」にはないと知ることができましたし、この世には「語るに値する隠れた名機」が数多存在すると気付くこともできました。ありがとう!! 表参道の魔窟!!
そもそも腕時計を数本購入したからといって、すぐさま「腕時計趣味」を自覚するわけではありません。そこには数年のタイムラグがあって、その間に興味を持った腕時計からのフィードバックで「腕時計って楽しいな」「腕時計を一生の趣味にしよう!!」となるわけです。問題はどれほど「意味のあるフィードバックを得られるか」かもしれません。
例えば似たような腕時計ばかりと恋に落ちる方もいらっしゃいますよね。そうした人はある意味、一つの道を究めんとする「求道者」です。拘り抜いた一本の名刀を研ぎ澄ましていくかのような「価値観の高め方」もあるわけですよ。
そうした選りすぐりの「5本」に「無軌道な50本」が敗北することがある… それこそが「腕時計趣味の妙味」です。私にはきっと無理ですねぇ… 自分の瞬間的な物欲に対して正直過ぎるので(汗)
言い訳をしても構わないのであれば… 例えば私が特定のブランドやスタイルの時計にばかり固執していたら「腕時計喫茶」の様子も今とは大きくかけ離れたものになっていたはずです。それはそれで「マニアックなポジション」を確立できていたかもしれませんが、恐らくこんなには長続きしなかったでしょう。
「3日坊主だけは止めよう!!」という最低限の目標だけは達成できたと思いますが、そこを意識したからこそ、まずは「自分自身が飽きない」ことをテーマにした「コレクションの構築」が進んだのです。「文章化したら面白そう」という視点で腕時計を探しているコレクターなんて、世界中に何人存在しているやら。
要するに私なりに「横道」や「裏道」を探してウロウロした結果が今の「私のコレクション」ということになります。お陰さまで「守備範囲」だけは相当(変態的)に広がりました (;´∀`)
そんな砂布巾も「ギョッとした」、2025年新作の「トンデモG-SHOCK(ジーショック)」
ってなわけで「オモロかったらそれでヨシ!!」と、吉本の新人オーディションみたいな時計購入を繰り返してきたワタクシではありますが、それでもたまには心底「度肝を抜かれる」こともございます。
腕時計界隈でビックリ箱と言えば「G-SHOCK(ジーショック)」ですよね。これまでにも世界中を「なんじゃこりゃ!!」と驚嘆させた「変態モデル」の数々が腕時計ファンの記憶に深い印象を残してきました。
でもこれは極めつきかもしれません!! それが新作のジーショック「GA-V01 SERIES」でございます (*´∀`*)
んーっ!? このセンスはどこから湧いてくるのか(笑) 今回は「ジーショック慣れ」した方でも後ずさりしそうな「異形・異彩」が特徴の「GA-V01シリーズ」、そのアレコレを掘り起こして参ります。みんな~!! 最後までついて来てねっ!! (*´ω`*)
視線を釘付け!? パンク過ぎる新作ジーショック「GA-V01のトンデモ デザイン」
「ウイルスの顕微鏡写真」に例えられることが多いそうですが、私の最初の印象は「イガグリ」、或いは「ウニ」でした。何にせよ「生物由来」の造形です。ちなみにカシオ公式で公開されているデザインコンセプトがコチラ…
GA-V01 第一形態
第一形態から禍々しさ炸裂(笑) これはアレだ!! ベルセルクに出てくる「ベヘリット」の一種じゃないですかね??
GA-V01 第二形態
突如として何かの使命に目覚めたか?? 第二形態は「未知の生物の幼体」のような姿をしています。夜中に「ピギャー!!」とか泣き出しそう(笑)
GA-V01 第三形態
そして第三形態。もはや完全に「クトゥルフ神話」(笑) 必要なのか!? 腕時計にこれほどの禍々しさが必要なのでしょうか!?
それにしても、デザイナーさんのイマジネーションには驚かされるばかりです。ここからちゃんと商品を完成させるのですから… プロだなぁ(笑)
こう見えてよく考えられた『GA-V01シリーズ』の「別体構造」
はい!! ここからは都内某所で拝見した実機の写真を中心に、印象に残った部分について書いていきたいと思います。手に取った瞬間「これは!!」と気になったのがケースの上下を分断するかのような「溝」。そこで間髪入れずにでスタッフさんに伺ってみました。「このケースって『別体構造』ですか??」と。
このときの「その質問を待っていました!!」的な「食い気味の間」が最高(笑) 「仰るとおり別体です!!」と嬉々としてベゼルの「爪構造体」も別体であると教えて下さいました。構造自体が売りですしね。アピールしなくちゃ!!(笑)
成形の難度的にはマルっと一体で作れそうなものですが、構造体の「キレ」を重視して面倒な「別体」を選択したカシオさん。チープなイメージの素材でも作り込めばここまでの充実が見込める。その証明には十分な出来栄えだと思います (*´∀`*)
針の固定を「磁石」で??
言うまでもありませんが、腕時計に「磁力は御法度」です。磁器を帯びれば易々と狂うのが腕時計というモノ。大切な腕時計が磁器帯びしないように、愛好家の皆さまなら無意識のうちに気を付けていると思います。
ところが「GA-V01」にはそんな常識を覆す仕掛けが。針の固定になんと!!「磁力」を用いているらしいのです。時計の中に磁石!? ええんか!? そんなことして!! (;´Д`)
衝撃の際にズレやすい針をシャフトに固定するのではなく、磁石の力で取り付けることで衝撃を逃がす構造なのだとか。何だそれ!?「シャオリー(消力)」の極意か!?
合わせて磁力による針の接続で針自体の「大型化」を達成。デザインの自由度も上がったそうです。
消力(シャオリー)とは??
漫画「バキシリーズ」において、中国拳法の最高峰「郭海皇」が得意とする超絶技。緊急時に硬直する人間の本能に逆らい、極限まで肉体を弛緩させることでダメージを相殺することができるとされる。
高度な基本性能はジーショックの「十八番」
こんな異形ですけど、性能はさすがのカシオ!! 折り紙付です。
耐衝撃構造 | 20気圧防水 |
針退避機能 | ワールドタイム(48都市) |
1/100秒ストップウオッチ | タイマー |
時刻アラーム5本 | ダブルLEDライト(スーパーイルミネーター) |
この異形で「20気圧防水」ってことにも驚きですが、さらに言えば電池式としては驚異の「電池寿命約10年」ですからね!!
大容量電池の採用と低消費電力化で達成したそうですが、アラームやライトなどの電力を食う機能を持ったままでですからスゴい!! (@_@)
「面白い見た目だけの時計で終わらせてなるものか!!」という、メーカーとしての強烈な自負を感じます。こういうところじゃないですかね?? ジーショックが… カシオが支持され続ける理由は (*´∀`*)
「GA-V01 シリーズ」の腕載り云々に言及するのは野暮ってものだ
ケースとストラップが一体化された構造を見れば、誰しも「う、う、う、腕載りはどうなんだ??」と気になるところでしょう。ここはある意味、見たまんまでした(笑)
手首の周径が20センチもあればフィットするかもしれませんが、恐らくはほとんどの日本人の腕に載りません。完璧な腕載りを期待して購入する時計でないことはこの場で断言しても良いでしょう。そもそも「ラグからストラップが落ちて手首に…」みたいなことが一切不可能な構造です。つまり、最初から「腕載りを無視」した設計なのですよ。
それでも「GA-V01 シリーズ」がプロダクトとして成立している要因は、やはり「軽量であること」でしょう。重量のある時計であれば手首の上で暴れないように「しっかり固定する」必要がありますが、70グラム台半ばと軽い「GA-V01 シリーズ」であれば、まるでシリコンブレスレットのように緩く着けても構わないのです。
さらに言えば、他に類を見ないほどの奇抜なデザインが「腕時計装着のフォーマル」から距離を置くことを許している面もあります。ワザとゆるゆるに着けるのもお洒落な気がしますし、何なら腕に巻く必要すらない時計かもしれません。自転車のハンドルに巻き付けるのがデフォになる可能性すらある。要するに「好きに使って良い」のが「GA-V01 シリーズ」ではないかと思います。腕時計の流儀を当てはめて考えること自体がきっと「野暮」なのです (*´∀`*)
GA-V01シリーズの『選べる全4色』アナタならどの「カラー」を選びますか??
全4色の展開。評判次第で色展開が増えそうなニオイがプンプンして参ります(笑)
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当初「買うならブラックだな!!」と見ていた私。と言うのも、私にとってジーショックというプロダクトの基本色は黒なのです。20歳代で出会ってかれこれ、あいも変わらず「黒いジーショック」に惹かれてしまいます。
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ところが「GA-V01」の実機に触れて気が変わりました。「ブルーパープル」がやたらと格好良いのですよ。カタチと色がドンピシャでハマっている。カラーリングの「必然性」とでも申しましょうか、針の差し色も含めて最も高い「アートとしての完成度」を感じました。
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蛍光色である「ネオンイエロー」はどう見ても「着けこなし難易度最凶クラス」。若い人なら何とかできるとか、そんなレベルの話ではありません。しかし、溢れ出る謎の生命力を逆手にとれば、お爺ちゃんお婆ちゃん世代の方の選択肢になるかもしれません。ムーンスウォッチの「SUN」を購入した際にも感じましたが、黄色系は歳をとってからの方が似合いますからね!!
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インパクトと実用性のバランスに優れた「シルバー」。金属質を表現するためのコーティングが施されています。金属に見えるかと言えばどう見ても金属には見えませんが(笑) その「一手間」の分、他のモデルよりも高い価格設定になっています。
ところが、私が実機を見せていただいた「ビックカメラ」さんによりますと「シルバーが一番人気」とのこと。他の3モデル「2万1450円」よりも高価な「2万3100円」のシルバーから売れていくという流れは、今後の展開を占う上で非常に重要です。これは異形の多いジーショックの中でも「特別異形なジーショック」である「GA-V01シリーズ」が、早くも消費者の心を掴んでいる証左かもしれません。
さあ、皆さんはどのカラーで行きますか!? 私の物欲は「ブラック」と「ブルーパープル」の間でゆらゆら揺れています (*´ω`*)
一体全体、どんな服装に合うんだ!?
「GA-V01 シリーズ」が確実にフィットするのは「オーバーサイズのカジュアル」でしょう。そもそものアウトラインがゆるい服であれば「GA-V01」の異形も受け止められるはずですし、その組み合わせで眉をひそめられることはないでしょう。
逆に「カッチリ系ファッション」のほとんどが「GA-V01」のクセツヨに「拒絶反応」を示す気がします。例えば「ビジネススーツにGA-V01」は相当にキツいでしょう。出社した途端「どうした!? 何かあったの!?」と上司から心配されるかもしれない… そのくらいの違和感が出てしまいそうです。
では「ジャケパン」まで緩めて「カジュアルナイズ」すれば使えるのかというと… 私は「逆」だと思います。ここは思い切って「超モード」な方面でキメまくった方が「GA-V01」の存在に「新しい意味合い」が生まれるのではないか?? 例えば「ヨウジヤマモト」のビッグシルエットに合わせてみたら、とんでもないケミストリーがもたらされる気がします。誰か試してみて~ (*´∀`*)
「変態仮面」とか言ってスミマセンでした!!
ダイヤルの液晶表示窓がこれまた独特なわけですが、初見だったワタクシはその第一印象の「比喩」でやらかしました(汗) あろうことか『変態仮面』と表現してしまったのです。そのときは我ながら「言い得て妙」だと思いましたし、スタッフさんも(困惑気味に)笑ってくれましたが… あそこは無難に「スパイダーマン」或いは「ベノム」とアメコミ風の喩えで「クールに」メタファー化すべきでした。
見苦しい言い訳になりますが、私にとって映画『HK 変態仮面』は、ライフタイムベストの50位までには入る「名作」でして。褒め言葉として自然に使ってしまったのも仕方がないことなのです (;´∀`)
「ぼんち揚」とのコラボを提案します!!
「これなぁ… このサイズ感とこの見た目、何かに似てるんやけど…」と悶々としていたら、突如として「あれやん!! ぼんち揚やん!!」と答えが出ました(笑)
関西人で「ぼんち揚」をご存じない方はいないですよね?? ぼんち株式会社によって1960年に発売され、今なお関西の「ソウルスナック」として君臨する米菓です。甘塩っぱく仕上げられた奥深い味付けで飽きが来ず、他のお煎餅の類いは「ジジババの食べ物」として敬遠していた子供の頃の私も「ぼんち揚」だけは喜んで食べていました。その辺は「ハッピーターンの立ち位置」に近いかもしれませんね。ちなみに味の決め手は「ヒガシマル醤油」だそうです。確か「素人名人会」という番組のスポンサーでしたっけ??
同じデザイン哲学(?)から生まれたと言っても過言ではない「ぼんち揚」と「GA-V01 シリーズ」。もしかしたら「GA-V01 シリーズ」のデザイナーさんがバリバリと「ぼんち揚」を頬張っていたときに「これだ!!」と閃いたのかもしれません。腕時計にはあるまじき「クリスピーさ」の秘密は… まさか(笑)
ここまで共通項がある「GA-V01 シリーズ」と「ぼんち揚」を絡ませないのは勿体ないと思いませんか?? と言うわけで、ワタクシから「奇跡のコラボレーション」を提案します!!「ヒガシマルのうすくち醤油色」の外装だってカシオさんなら再現可能でしょう。関西エリアで爆発的に売れる可能性もありそうですし、結構マジメな提案です。少なくとも私は買います (〃∇〃)
『GA-V01シリーズ』は買いか!? それともスルーすべきか!?
特にやることも無かった週末、ひょんなことから「新しいジーショックが見たいかも!!」と思い立って行動を起こしたワタクシ。近場で済ませてしまおうと選んだのが「小田急ハルクのビックカメラ」さんでした。意外にも広大な「腕時計販売コーナー」があるんですよ。
そう言えば「TSUYOSA」もここで購入しましたっけ… 量販店での時計購入なんて楚々としたもので、それほど記憶に残る瞬間にはなりません。TSUYOSAにしても「野菜コロッケ」を買うような感じでした。
ところがこの日は珍しくも「会話が成立するスタッフさん」がいらっしゃいました。新作ジーショックに対する知識も豊富。時計界隈だけで通用する類の単語で「?」を返されることもありませんでした。
そうなると俄然楽しくなって参りましてね。調子に乗って「GA-V01 シリーズの全4モデル」を拝見したわけですが… つくづく思いました、腕時計購入はコミュニケーションとセットで面白くなるのだと。件の「変態仮面発言」にしたところで「それですね!!」とノってくれたからこそ成立するわけですし、どんなお客さんにウケているか、どの色が人気かなどの情報を聞き出せるのも「会話の流れとして自然だから」可能なのです。私が一方的にしゃべり倒したとして、販売スタッフの「本音」までは聞き出せなかったでしょう。この日の「話せるスタッフさん」には感謝しています (*´ω`*)
さて「GA-V01 シリーズ」です。皆さんは買いますか?? それとも慎重に推移を見守りますか??
こういう「問いかけ文」は腕時計に限らず、あらゆる商品に付きものですが…「GA-V01 シリーズ」に関して言うと、あまり意味が無いような気がしています。こうした「買うとしたら??」の想定文がやたらと空々しく浮いてしまうのです。
要するに「GA-V01 シリーズ購入」には「…としたら」という「熟慮の上で答えを出す」タイプの駆け引きが意味を成さないのです。瞬時の反射で生まれる「欲しいか」「欲しくないか」、或いは「興味がある」「興味が無い」だけが重要で、コレクションのこの位置に加えようとか、こんなコーディネートに合わせようとか… そんな「熟慮」すら「野暮」に思えるようなところがあるのです。
「未体験のデザイン哲学」に心を射貫かれての「買います!!」、 あまりの「異形」に恐れを成しての「要りません!!」… 恐らく「GA-V01 シリーズ」購入時に気にすべきところはこのどちらかです。「カシオからの挑戦状」… 貴方ならどうしますか??
コレクションの「ジョーカー」として存在感を示しそう!!
この現象に何と名前を付けるべきか解りませんが… 実は最近のワタクシ、コレクションの「統制」やら「均整」やらに興味を失っております。
「美しい」と評価されるよりも、コレクションケースの蓋を開放した際に「熱風が吹き荒れる」ようなエネルギーを感じたい。真面目な話、これからも時計に興味を失わずに続けていくためには「落ち着かないコレクションの主」であることが重要なのではないかと考えているのです。腕時計は私にとって「生きる上での燃料」そのものですからね。「終の腕時計」なんかが見付かった日にゃ、私の性格からいって「腕時計趣味そのものにピリオドを打つ」可能性が高いと思います。
例えば腕時計オフ会にお呼ばれしても、全てのコレクションを持参できるわけではありません。せいぜい5、6本を小型のケースに詰めていくのが関の山。要するに自分のコレクションの全容を査定される機会などありませんから、誰かの評価を気にするようなコレクションには意味がないのです(少なくとも私にとっては)
世の中的には「小径のドレスウォッチ」を中心に据えて生活すべきと言われかねない年齢に達している私ですが、実は心中、全く逆の波が押し寄せています。ぶっちゃけると「大きく」「エグいデザイン」で「ゴチャゴチャしまくった」時計が欲しくて仕方がないのです。元々そういう時計が好きなのはありますが、近年はそういう自分を押し殺して常識人を装ってきたのもあって明らかにその反動です。希代の変態時計であるエベラールの「クロノ4」購入が「正直な自分の気持ち」に気付くきっかけになったと思います。
ですので「GA-V01」の異形を目の当たりにしたときも、その強烈なエネルギーに揺さぶられました。そうなんですよ!! 個性派揃いで「ジョーカー的な時計」の多い砂布巾のコレクションに混ぜても埋没せずに「絶対的なジョーカー」の役割を果たしてくれる気がするのです。私にしてみれば、それだけでも購入に値する時計です (*´∀`*)
最後に… カシオの「攻める姿勢」がモロに出た新作『GA-V01 シリーズ』
実は2週間くらい前から「扁桃炎」をやらかしまして、本業では何回かリモートワークを挟んだりして、だましだましで5月を迎えました。ホント、若い頃ならコレくらいの風邪は2日もあれば快癒でしたよ!! 歳はとりたくないものです… (;´Д`)
さて、今回はここ数年のカシオさん新作でも「特に変態的」なジーショック「GA-V01 シリーズ」をご紹介しました。勝手な想像に過ぎませんが、カシオさんにしても営利企業。売れないものは極力作りたくないはずです。そして「GA-V01 シリーズ」は「企業としてのギャンブルの最たるもの」だったと思います。
そもそもカシオというメーカーは長い歴史のほとんどで「無人の荒野」を歩んできた先駆者的企業です。新しい切り口で消費者の度肝を抜くのはいつものことですが、一時の流行に終わらせることなく、文化として定着させることにも長けたメーカーだと思います。そして恐らくは「道が無いなら作っちまえ!!」というのがカシオさんの社是なのでしょう。「GA-V01 シリーズ」のようなデザイン案が製品化に至るまで勝ち残る企業風土に敬意を表したいところです。
永六輔さんの「日ごろ通ういつもの道も、横丁を曲がってごらん。違うモノが見えてくるから」は「最後まで諦めず挑戦者であれ」と解釈することも可能な言葉です。誰も歩いたことのない道を歩くのは勇気が必要ですし、どこに通じているかも解らない道であれば不安も付きまといます。ただ、失敗からも何かを学ぶ姿勢… 要するに「転んでもただでは起きない」気持ちがあれば、横丁を曲がった先に誰も見たことのない景色が広がっているかもしれないのです。
「GA-V01 シリーズ」はそんなカシオの「攻めの姿勢」が最大限発揮されたプロダクトです。私自身、まるで期間限定イベントへの参加チケット購入で悩むような気持ちにさせられているのは「GA-V01 シリーズ」が、腕時計を愛好する層への訴求という枠を超た存在だからだと思います。
「腕時計とは何ぞや??」という問いかけに満ちた「GA-V01 シリーズ」。数万円のリーズナブルな時計ではありますが、歴史の転換点にもなり得る絶大な存在感とメッセージ性は、数百万円の高級時計にも決して劣るものではありません。人気モデルの証… 今後の「メタルカバード化」への期待も含めて、とても楽しみなラインです (*´ω`*)
ご意見・ご感想
コメント一覧 (4件)
視認性を捨てて見た目に全振りしてるのは
面白い!
これは若者が食いつきそうなデザインですね!
私も買うならシルバーかな〜
ソーラーモデルがでたら検討しちゃうかも。
不具合大変でしょうが、
引き続き応援しております!笑
Y太さま、コメントとお見舞いありがとうございます(笑)
コメントの完全復活は難しいかもしれません。とほほ。
気を取り直して!!
やっぱカシオはスゴいな~と思ったGA-V01でした。
これにゴーサインが出ちゃう企業風土が羨ましいですね(笑)
トップページに関西弁で受け答えする「チャットボット」を配置しました。
アホアホなヤツですが、ぜひ可愛がって下さい(笑)
私の食指はピクリとも動きませんが、面白い時計だと思います。
買うとしたら(買わないけど)、ネオンイエロー一択!
どの服に合わせるなんてことは考えず、Tシャツ&短パンはもちろん、カジュアルなパンツ&シャツでもOK。葬祭やフォーマルが要求される会議、打ち合わせ、仕事以外ならジャケットやスーツ姿でも「そんなの関係ねぇ!」とばかりにつけてしまいそう。
ネオンイエローを装着すれば、歩くパワースポットになれるかも。
日本なら戦隊モノのアイテム、アメリカなら映画の近未来の場面で出てきそうな奇抜、派手なデザイン、装飾、カラー。
カシオ、攻めてますね。
私の時計はスマートウオッチ以外の8本は3針のみ、全然攻めてません。
ししとーさま、コメントありがとうございます♬
なんと!! ネオンイエローが刺さりましたか!!
確かに歩くパワースポットになれそうです(笑)
「なんじゃこりゃ!?」と考えさせるプロダクトを出し続ける限り、カシオは「流行を作る側の企業」であり続けるでしょう。
売れる売れないに拘泥せず、これからも私たちを楽しませて欲しいですね!!