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「OMEGA X Swatch(ムーンスウォッチ)」が通年販売になるとのニュースを読んで、その真意を推測してみた

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 ガジェット系の調べ物で日夜お世話になっている「GIZMODO JAPAN」さんで、気になる記事を見付けました。

 「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」の一部モデル「MOONSWATCH 1965」「通常販売が開始」されることを報じた興味深い記事ですが、それが今後、どのように波及して行くかについての記述は見当たりませんでした。アチコチのブランドで見られるように、「レギュラーモデル」「限定モデル」をモザイク展開していく腹づもりなのでしょうか?? スウォッチさんよぉ (@_@;)

 私としては「通年販売」云々ではなく、それが「転売対策に直結するのか??」の方に興味がありました。もっと詳しく知りたくて、関連する海外のニュースも含め色々と調べてみたのですが… 残念ながらハッキリとした言及は見付からず。この件に関して「GIZMODO JAPAN」さん以外で、書いているところがないのも奇妙です。謎だ~ (;´∀`)

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BIOCERAMIC MOONSWATCH 1965 出典:https://www.swatch.com/

 通年販売?? 通常販売?? まあ何にせよ、年がら年中買えるモデルが出現するとなれば、「完全運任せ」だった「オメガスウォッチ購入行動」に大きな変化が生じるでしょう。その辺りのシナジーが効果を上げ始めれば、オメガとのコラボレーションで美味しい思いをし続けてきたスウォッチさんにしても「限定商法に拘り続ける」必要性が無くなるかもしれません。

 今回は、オメガ スウォッチの通年販売が今後も広がると「仮定」して「今さら切り替えて、スウォッチさんにどんなメリットがあるの??」を話の軸に、「OMEGA X Swatch」という「ビジネス」「転換点」と今後の「展望」について考えてみたいと思います。

 そもそも通年販売って何だろう?? 売り切れでも「お取り寄せ」とか… できちゃうのかなぁ??

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「限定販売」を放棄する理由を『好意的』に捉えてみる

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BIOCERAMIC MOONSWATCH 1965 出典:https://www.swatch.com/

 「OMEGA X Swatch(ムーンスウォッチ)」の販売方法が変わるとすれば、それはどのような目的を持った変化でしょうか?? これまで、順調なビジネスを展開してきたのだとすれば、本来なら「不動」が鉄則のはず。何か「大きな目的」があるとして、その内容を「好意的視点」で想像してみました。

買いたい人が買える「当たり前」実現のために

 「OMEGA X Swatch(ムーンスウォッチ)」の販売方法に関しては、無駄に行列を作らせるなど、ホスピタリティーの問題を指摘されてきたスウォッチさん。目に見える形で枯渇を生み出す「劇場型限定商法」でブームを牽引してきたわけですが… 何かに目覚めたんでしょうかね?? ようやく根本的な対策に打って出てくれたのかもしれません。

転売対策

 発売当初から高額転売が横行し、本来の価格で手に入れられない消費者が多かった「OMEGA X Swatch」。局所的な販売を止め、日常的な供給を安定させることで転売目的の購入者を減らし、正規価格での販売を促進する狙いか??

ブランドイメージの向上

 これまでのゲリラ販売や行列商法によって、一部の消費者から「入手困難すぎる」との不満があった。そこで通常販売にすることで、より多くの人に気軽に手に取ってもらえるようになり、ブランドイメージのアップを狙う。

スウォッチグループの販売戦略の転機

 「OMEGA X Swatch(ムーンスウォッチ)」は非常に人気のある商品であり、安定供給にすることで長期的な売上を確保する狙いがある。「限定感」に頼らずとも販売できる見込みが立ったため、より多くの人に行き渡る販売方法に切り替える可能性。

市場の変化と需要の成熟

 発売から時間が経ち、初期の熱狂的なブームが落ち着いたことで、通常販売に移行しても需要が安定すると判断した可能性がある。

 「通年販売」とやらを広げていくと仮定して、それを精一杯、好意的に解釈すると、こんな感じでしょうか?? (*´∀`*)

「OMEGA X Swatch(ムーンスウォッチ)」にあったはずの『オメガ」』への誘導の役割は終わったのか??

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 「オメガスウォッチ」が全然買えなかった時期に「本家」のムーンウォッチ(オメガ スピードマスター プロフェッショナル)を買っちゃった私が言うのですから、間違いありません。「オメガスウォッチ」には、「オメガへの興味を喚起する」という役割もあったのですよ。

 「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」には、オメガの「スピードマスター ムーンウォッチ」への興味を促し、将来的に本家モデルへと顧客を誘導するというマーケティング的な役割がありました。しかし、通常販売へと移行することで、その役割が変化する可能性は高いでしょう。

ムーンスウォッチの役割が変わった可能性

 ムーンウォッチのプロモーションとしての役割は一巡した。発売当初は「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)をきっかけにスピードマスターを知る」という流れが生まれたが、既に多くの人に認知され、当初の目的は達成されたと判断された。

 実際、ムーンスウォッチ発売以降、スピードマスターの売上が伸びたとの報告もあり、その効果は一定の成果を上げた可能性がある。

ムーンスウォッチ自体が独立した人気商品になった

 当初は「本家スピードマスターの弟分的な存在」だったが、今や「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」自体が、一つのブランドのように確立されている。カラーバリエーションや限定モデルが登場し、単なるムーンウォッチ(スピードマスター プロフェッショナル)の宣伝以上の役割を果たすようになった。

スウォッチブランドの強化が主目的になった

 ビジネスの主軸がオメガの販促というより、スウォッチブランドそのものの価値を高めるための戦略にシフトした可能性がある。特に若年層やファッション層へのアプローチが成功し、スウォッチのアイコン的な商品としての認知が加速、同時にオメガにも十分な恩恵をもたらした。

今後の展開はどうなる??

 ムーンスウォッチが通常販売になることで、限定感は薄れるものの「スウォッチ版スピードマスター」としての地位を確立し、より長く販売される方向にシフトしていくかもしれません (*´∀`*)

通年販売決断は「ブームの翳り」を悟ってのことか??

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BIOCERAMIC MOONSWATCH 1965 出典:https://www.swatch.com/

 さすがに最盛期ほど売れてはいないはずですから「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」の販売戦略が転換した背景には、販売数の鈍化が影響している可能性もあります (;´∀`)

初期の熱狂的な需要の落ち着き

 発売当初は入手困難なほどの人気を誇り、転売市場でも高額で取引されていたが、時間が経つにつれて「欲しい人には行き渡った」状態になりつつある。同時に、供給が不安定だったことで、興味を持ったものの、入手自体を諦めた層も少なくない。

新規ユーザーの獲得が難しくなった

 コアな時計ファンは既に購入済みであり、新たな購買層の開拓が必要になった。通常販売にすることで、残る「欲しいけど買えなかった層」「これまで購入を躊躇していた層」にアプローチし、販売を長期的に維持する狙い。

転売市場の縮小による影響

 転売価格が下落し、転売目的の購買が減少したことで、一時的な需要の落ち込みが発生した可能性がある。通年販売にすることで、狂乱的消費行動に頼らない「安定した販売モデル」へと移行する。

 ムーンスウォッチを一過性のブームとしてではなく、「スウォッチの中の定番シリーズ」として定着させる方向へ舵を切った… と見るのが自然かもしれません。

「OMEGA X Swatch」のクオーツ クロノグラフ以外でオメガとのコラボを持続する可能性

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 現時点で展開中の「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」を一旦落ち着かせて、何らかの「別の切り口」で、オメガとのコラボレーション路線を継続する可能性も考えてみましょう。クオーツ クロノグラフの同型モデルで「色違い」を出し続けるのにも限界があると思いますし。

 スピードマスター プロフェッショナル オマージュで「オメガ」とのコラボは大成功しました。こんなにオイシイ事業から安々と手を引くスウォッチさんではありませんし、今後も新たな形で提携を続ける可能性は高いと思います。特に、クオーツクロノグラフ路線が一巡した今、次の一手として 3針の機械式 を投入するのは合理的な選択肢でしょう。

新たな「オメガスウォッチ」コラボの可能性。出るか!?『機械式ムーブメントを活用した3針モデル』

 スウォッチグループには「Sistem51」という機械式ムーブメントがあり、これを使えばオメガとの新たなコラボレーションモデルを作れる可能性があります。オメガさんが望むかは別として(汗)

候補モデル

  • シーマスター風:シーマスター300やアクアテラをモチーフにしたデザイン
  • コンステレーション風:ラグジュアリー寄りのデザイン
  • デ・ヴィル風:ドレス系デザインでファッション層を狙う

 スピマスオマージュ以外でも、結構実現可能性の高そうなモデルが多い気がします。役者揃いですな、オメガさん!!

 「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」はすでに、「欲しい人の手に行き渡った」可能性もあり、今後に関しては「コレクション性」に訴えかける段階に来ていると思います。それこそが「スウォッチの商法」であることは確かですが、ここ数年で味わった「甘い汁」を吸い続けるためには、何らかの「新機軸」が必要かもしれません。ただ、これには拭えぬ不安もあります (;´Д`)

「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」に比べると、成功とは言い難かった「ブランパンスウォッチ」

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 「ブランパン」と聞いて、それが「高級腕時計ブランド」を指すと知っている人の数は、オメガと聞いてそれを思い浮かべる人の数と比較にならないくらい少ないはずです。腕時計好きからすれば「喉から手も足も出そうなほど欲しい」ブランパンであっても、ほとんどの場合、「何それ!? 新作の食パン!?」でしょう (;´∀`)

 「ブランパンスウォッチ」の展開自体が「失敗だった」と言っているわけではありません。あくまで「オメガスウォッチと比べたら地味だったね」という話です。ただ、「フィフティ ファゾムス」というブランド最大のアイコンを差し出したブランパンにしてみれば、想像した「明るい未来」には繋がらなかったかもしれません。

 結局、スウォッチ グループのブランドで最も知名度のあるブランド、或いは唯一、一般的知名度を誇るブランドは「オメガ」しかなかったわけです。ブランパンですら、一般の方には「何それ??」でしょうし、高いか安いかも解らない存在でしょう。

 となれば今後、スウォッチ グループの他のブランドとのコラボは有り得ると仮定しつつも、知名度で圧倒的に勝る「オメガ」とのコラボは最優先で推進されるでしょう。「いい加減飽きた」と揶揄される面も見えてきた「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」ですが、今後も最大の柱として、この流れは続いていくと思います。

 また、「ブランパンスウォッチ」の低調には「価格」も大きく影響したはずです。「価格と市場ニーズのミスマッチ」とでも言うべき状況に、「ブランパンスウォッチ」は最初から晒されていたわけです。実際、クオーツのムーンスウォッチに比べると、「ブランパンスウォッチ」の価格は「Sistem51」の搭載もあって、ややお高い印象が拭えませんでした。プロダクトとしては良い出来でしたけどね(私も高くて買えていません)

 結局、ある種のオマージュである以上、その元ネタの魅力が全て。腕時計好きならフィフティ ファゾムスとスピマスプロを比較して「劣っている」なんて評価を下すことはありえませんし、そんな比較自体が無意味です。ですが、遥かに裾野の広い「ファッション」の世界においては、その評価は些か異なっていたのかもしれません。

「オメガ × スウォッチ路線」が継続する可能性が高い理由

 スウォッチ グループには、腕時計好きなら目がハートになりそうなブランドがひしめいています。腕時計好きとして「見てみたいコラボ」が幾らでもあるわけですが、例えば「ロンジン」「ハミルトン」「グラスヒュッテ・オリジナル」などとコラボを画策するとして、「対象モデルはどれにする??」となった段階で「かなり厳しい」と言わざるを得ません。唯一、可能性があるとすればハミルトンの「ベンチュラ」ですが、十数万円で買えるベンチュラを「スウォッチ化」したとして、そこにどんな意味があるのかが疑問です。そもそも「ベンチュラ」にそこまでの知名度を期待するのも酷です。

 となると、スウォッチとしてはどう考えても、オメガとのコラボレーションを持続させる必要が生じます。一時の大ブームのような賑わいは生まれないかもしれませんが、知名度と確立済みの販売戦略の相乗効果で、今後も一定の収益を期待されることになるでしょう (*´∀`*)

機械式なら「本家オメガの入門モデル」としての新たな役割を持たせられる??

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 私の周りにも「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」を購入した方が少なくありません。もちろん、腕時計を解っている方ばかりですから、「オメガスウォッチ」を購入して「スピマス買った!!」と喜ぶ方はいません。

 ただ、腕時計好きでも何でもない、「ファッションからオメガスウォッチに興味を持った方」にしてみれば、「オメガスウォッチ」は紛れもない「スピードマスター プロフェッショナル」なのかもしれません。「スピードマスター」って書いてありますもん。ですから「スピマス買った」は間違いではないんですよ。正解でもありませんが(笑)

 この辺のマインドに関しては想像するしかありませんが、もしかしたら「オメガスウォッチ」をオメガの「入門編」と認識している人の数は、思っているより遥かに多いのかもしれません。

 オメガブランドの知名度を、今よりもっと上げるためのコラボレーションという側面もあったと考えると、「オメガスウォッチ」はスウォッチ化された「スピマス」という枠に留まらず、オメガと一般消費者を繋ぐ「架け橋」として、すでに認識され始めているかもしれません。

 それが「本家スピマス購入」に繋がる道であるかはさておき、「安くても100万円」の域に突入したオメガにとっては、ブランド価値を下げる可能性もある「エントリーラインの再構築」を行わずとも、オメガユニバースの裾野を広げてくれる役割を担ってくれる「有り難い存在」が、「オメガスウォッチ」なのかもしれません (*´∀`*)

日本で「オンライン販売」は始まらないの??

 アメリカと中国ではすでにオンライン販売が始まっており、日本も後を追ってほしいなぁ~と念じ続けて参りましたが、今のところそういった情報は入ってきません。

 「通常販売モデル」とやらだけでも、カートに入れてサクッと買いたいものですが、どうなんでしょう?? それぞれの国民性を鑑みた上で、「日本人は並ばせた方が喜ぶ」なんて思われているとしたら… 激オコですよね?? (;´Д`)

転売ヤーに荒らされることで注目を浴びてきた「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」

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BIOCERAMIC MOONSWATCH 1965 出典:https://www.swatch.com/

 転売ヤーの必死な背中が「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」をオメガスウォッチ以上の存在に見せていた可能性はあります。アルピニストの後ろに映る巨大な蜃気楼のように、実存以上の乾きを消費者に感じさせてきた「オメガスウォッチ」。虚像を支えていたのは、ある意味で「転売ヤー」の存在だったかもしれません。皮肉なことではありますが、確実にそういう側面はあります。

 「入手困難」を最大の武器に、腕時計の本質的価値を論じる場を封じ込めてきたところがある「オメガスウォッチ」。簡単には手にはいらないからこそ、小さなチャンスを最大限活かすべく情報を集め行列に並ぶ人の姿は絶えませんでした。そしてその背中を見て「人気があると錯覚」する人が続出し、虚像が実像を変化させてきたのが「オメガスウォッチ」という「ブランド」なのです。

 そしてブームに翳りが見え始めた昨今、ようやく「って言うてもプラスチックの時計やん」と我に返る人が現れ始めました。「苦労して手に入れること自体が価値」 だった時代は終わり、欲しいか欲しくないかを見極めてからの購入が主流になるとすれば、「通年販売への戦略変更」は自然の理かもしれません。

 ただ、それにより「希少価値の減少」はさらに進むことになるでしょう (;´∀`)

「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)購入」で後悔しない心構えとは??

「並んだ時間を返せ!!」と言われないだろうか??

 通常販売が始まるとして、入手性が改善したことに対して「オレたちの苦労は何だったのか??」と声を上げる人たちもいるはずです。頑張ったからこそ、早い段階で楽しむことができたわけですが、その辺は記憶の彼方に追いやって「並んだ時間を返せ!!」と言いたくなるのでしょう (;´Д`)

 解らないではありません。私だって新宿=渋谷(スウォッチストア)の往復を繰り返しましたからね。それなりの時間的犠牲を支払っての「SUN」購入でした。

 もしかすると「転売品を高額で購入した行き場のない気持ちをどうすれば!?」と、モヤモヤしている方もいらっしゃるでしょう。「いつでも買えるようになるなら、こんな苦労はしなかった」と仰りたい方は、日本中のアチコチにいるのかもしれません。

 そういった「不満の噴出」は、何も「オメガスウォッチ」に限ったことではありません。供給が安定した途端、一気に興味が冷めたというケースが、NIKEのスニーカーなどでもありました。

 反感イコール不買でもないでしょうが、スウォッチ グループにしてもこういった「リスク」に関しては念頭に置いているでしょう。ただ、それでも「通常販売」へ進路を変更するとすれば、これまで「並ぶのが面倒」「買えないならいいや」と諦めてきた潜在的顧客の掘り起こしを、急務と考えたのかもしれません。

 また、転売需要の減少で、看過できないほど販売数が鈍化している可能性も考えなければなりません。短期的な利益回収マシンとしての「オメガスウォッチ」ではなく、「スウォッチの定番商品」としての「オメガスウォッチ」に切り替えることで、長く経営を支えるラインに成長させようとしているのでしょう。

最初期のファンをガッカリさせないための施策を考える

 路線の変更で「批判の声」は避けられないかもしれません。ですが幾つかの施策で、そういった反応をマイルドに薄めることはできるかもしれません。

  • 特別エディションを投入(例:ムーンスウォッチの「オリジナルモデル」はレアのまま、新バージョンを通常販売)
  • 既存ユーザー向けの特典(ムーンスウォッチ購入者限定で、オメガのイベントや特別モデルにアクセスできる権利)
  • 新モデルの追加で飽きさせない(3針機械式の「オメガスウォッチ」など新たな展開)

 実現には相当な手間がかかるものも含まれていますが、やろうと思えばやれることばかりです。

それでも「いつでも買えるならいらない」という、心の問題は残る

 「いつでも買える」イコール「手に入れた時の感動が薄れる」… これは避けられない事実です。「何度も並んでようやく手に入れた記憶」は深く心に刻まれるでしょうし、思い返すことで何度も感動が蘇る効果も絶大です。ドーパミンがドバドバ出ている状態かもしれませんね。

 スウォッチ グループの今後は、この「オメガスウォッチ」を一過性の「ああ、あの時流行ったよね~」で終わらすのではなく、まだまだ「夢の途中」であることを消費者に伝え続けられるかどうかにかかっています。「何度でも夢を見せてやるよ!!」とスウォッチ側からメッセージが届けば、それについて行く消費者は必ず現れます。

 スウォッチ グループの今後の戦略に期待しましょう!! あ、でも、ゲリラ販売は止めて~(買える気がしない)

「オメガスウォッチブームの寿命」を考えてみました!!

最後に… 虚像から等身大へ 「オメガスウォッチ(ムーンスウォッチ)」が問われる真価

 「オメガスウォッチ」に対する市井の意見は様々ですが、さすがは社会現象にまで膨らんだ「大ヒットモデル」。正確な見通しで言及している方の多さが、それを物語っています。

 限定モデルが出ればどこからともなく血眼の連中が湧いてくる… 誤解を恐れずに言うならば、これこそが「単なるスウォッチに過分な価値を与えた原動力」そのものでした。「限定モデル」「ゲリラ販売」「期間限定販売」など、「魔法の呪文」を唱えればあっという間に「行列」ができるのですから、商売するスウォッチ グループとしては、濡れ手に泡の数年だったでしょう。

 しばらくはブームの残照でやっていけるかもしれません。ただ、それも長いことではないでしょう。となれば、この先で問われるのは「オメガスウォッチの真の価値」に他なりません。

 レア感が失われた途端、興味を失う人が大半かもしれません。それを以て「オメガスウォッチは終わった」と断ずる人もいるでしょう。ですが、オメガスウォッチの歩みは始まったばかりかもしれないのです。その結果を見ずして出した結論に何の意味があるでしょうか??

 限定モデルから定番モデル主体へ移行しようとも、プロダクトの価値自体は何ら変わりません。欲しければ買う、可愛ければ買うを原理原則として、プレ値など、余計な色気を出さない限り「オメガスウォッチ」の本質は何も変わりません。

 「オメガスウォッチ」に関する後ろ向きな言及を見付けたとしても、そんなことに惑わされず「欲しいなら買う」で良いと思います。結局、「人の意見に振り回されてチャンスを逸する」のが、一番悔しいですしね (;´∀`)

 何にせよ、あれだけ買えなかった「オメガスウォッチ」が買いやすくなるなら歓迎すべきことです。自分のお財布と相談しながら、買いたいタイミングで買う… 願ったりですね!! (*´ω`*)

追記:言ってるそばから「MISSION TO THE PINK MOONPHASE」 4月1日限定販売(笑)

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MISSION TO THE PINK MOONPHASE 出典:https://www.swatch.com/

 4月1日から「MISSION TO THE PINK MOONPHASE」の販売が始まるそうです。日本中のスウォッチ販売拠点を日替わりで移動しながらのアクロバチックな販売スタイル。要するに「限定モデル」ってことですよ (;´Д`)

腕時計喫茶-Wristwatch-Tearoom- | 「OMEGA X Swatch(ムーンスウォッチ)」が通年販売になるとのニュースを読んで、その真意を推測してみた
MISSION TO THE PINK MOONPHASE 出典:https://www.swatch.com/
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MISSION TO THE PINK MOONPHASE 出典:https://www.swatch.com/

 「限定やめへんのか~い!!」でズッコケそうになりましたが、相変わらずデザインは秀逸ですね。特に今回のピンク色「MISSION TO THE PINK MOONPHASE」は、オトコの私でも欲しくなる可愛さ、格好良さがあると思います。ああ、悔しい。まだまだ踊れ… と (;´Д`)

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MISSION TO THE PINK MOONPHASE 出典:https://www.swatch.com/

 この件から推測できるのは、レギュラーモデルとして「随時購入可能」なオメガスウォッチを展開しつつ、興味対象として風化させないための「限定・消費者煽り戦略」は続くであろうことです。これから暑くなって行きますから、行列に並ぶ方、店から店をハシゴする方は体調に留意しつつ、頑張ってもらえればと思います。くれぐれも無茶はしないでね!!(ある意味、転売ヤーさんも健康に注意して)

 4月1日なので「エイプリルフール」の可能性もアリます(笑)

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ご意見・ご感想

コメント一覧 (2件)

  • 私はキャンペーンカーで並んでSUNを買った口です。

    当日は大行列に辟易しましたし、
    何この行列?私も並んで見ようかしら〜、みたいな
    ことを言いながらな後ろに並んできたマダム数人と遭遇して
    こうやって無駄な行列は形成されていくのかと感じました。笑

    今ではいい思い出になったので通常販売を待たずに並んで買ってよかったな〜と思ってます。

    買うときに苦労した分だけ、購入時の思い出も強く残りますよね。笑

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