『腕時計喫茶オリジナルストラップ プレゼント』 当選発表!!

オリス × バンフォード プロパイロット アルティメーター〝ミッション コントロール〟へ至る「オリスの現在地」

 〝骨のあるスイスの実用時計〟と言えば「ORIS(オリス)」。1904年、ポール・カッティンとジョージ・クリスチャンによってヘルシュタインで創設されて以来、2025年の現在に至るまで〝普通の人が普通に買える一生物の腕時計〟を作り続けてきたブランドです。

 近年は自社開発ムーブメントを搭載することで「マニュファクチュール」としても高い評価を得るようになった「オリス」ですが、それが同時に〝普通の人〟には手の出しづらい価格帯のモデルが増えた要因にもなっています。トップどころの事情はどこも同じですけどねぇ (;´Д`)

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現在(いま)の「オリス」を知りたい!!

ORIS オリス ブティック

 20代からだらだらと腕時計趣味を続けてきましたし、自然の理として「オリス」を所有していたこともございます。

 まずはお馴染みの「ビッグクラウン ポインターデイト」。ケースサイズは確か… 36ミリでしたっけ?? 古い話ですし購入時の価格は忘れてしまいましたが、「小ぶりで上品な顔の時計」が欲しかったタイミングで購入した経緯は覚えています。

 次は「ダイバーズ 65」。友人が当時着けていたモデルが抜群に良くて、見ていた私にも見事に被弾。所謂〝都市型ダイバーズ〟として、ジャケットスタイルでバッチリ決まるスマートなダイバーズウォッチでした (*´∀`*)

 で、もう一丁。先程「CHRONO24」〝Watch Collection〟をぼーっと眺めていて「ああ、これも買いましたわ」と思い出したのが「アクイス」。心斎橋の某ショップが一時期オリスさんに力を入れていて、熱烈に薦められるまま購入しました。パネライを購入するまでは、私にとって〝デカいダイバーズ〟といえば「アクイス」のことでした。

 そんなこんなで一度は邂逅を果たした「オリス」さんですから、新たにお迎えする心の準備も万端。実際「ビッグクラウンの買い直し」はワタクシの「脳内 腕時計購入ロードマップ」にもしっかりと記載があります。

「オリス公式サイト」で基本情報を得る

 で、オリスさんの「公式ページ」を拝見するわけですが… うぐっ!! あの買いやすかった「ビッグクラウン(通称・ビックラ)」が400系自社キャリバーを載せて「約65万円」… キャリバー「754-1」搭載「ビッグクラウン・ポインターデイト」「約35万円」でが滅茶苦茶お安く見えます。

 今の私が買えそうなモデルを探してみましょう。ずっと気になっている状態の「アクイスデイト アップサイクル」はっと…「41万8000円!!」 あれ?? 意外と安い??(笑)

 シブいグラデーションダイヤルの「ビッグクラウン オリス X チェルボボランテ」が…「38万2800円」。38ミリのケースでシーンを選ばず年がら年中使えるとすれば、かなりお買い得なモデルかもしれません。いやこれは、とにかく〝現物を見るべし〟な流れですな!!

 「現在(いま)のオリス」を知る、最も確実な手段は〝ブティックに行く〟ことです。すでに数カ月前に参加したイベントにはなりますが、銀座の「Oris Boutique Ginza(オリス銀座ブティック)」で行われたオフ会で拝見した現行モデルの「インプレッション」から、「スイスブランド オリスの現在地」を探って参りましょう!! (*´∀`*)

銀座の「オリス ブティック」へ行こう!!

ORIS オリス ブティック
「オリス銀座ブティック」東京都中央区銀座4丁目3番14号

 丸ノ内線銀座駅から地上に出ると、数分で「オリス ブティック」に辿り着きます。ブランドに詳しい方なら、外観からしてひと目で「オリスっぽい!!」と感じるかもしれません。程よい敷居の高さの素敵なブティックです。

 この日はオリスユーザーに拘らず集められたメンツが揃っていました。初めて「オリスの時計」に触れた方もいたかもしれません。オリスの初見って、超インパクトあるんですよねぇ~ (*´ω`*)

オリスの世界観にどっぷり浸かる

ORIS オリス ブティック
TOUTES LES 3 SECONDES UNE MONTRE 「3秒ごとに1本の時計」… え!? どういうこと!?

 華美とは対局のシンプルでスタイリッシュな「オリス ブティック」の店内です。ノスタルジックなグラフィックが一際目を引く階段を上り、オフ会参加メンバーは2階へ。

 ほぼ顔馴染みばかりが集う安心感の空気に身を委ねつつ、見渡せばオリスが誇る時計たちがズラリ。その光景で私の血圧はにわかに上昇しました。いかんいかん!! Calm down… Calm down…

ORIS オリス ブティック 時計
「オリス祭」の火蓋が!!

 さて、何から拝見しましょうか… ここはやはり、かつて所有していたモデルの「進化」を確認するべきでしょう!! というわけで「ビッグクラウン」から参ります!!

ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー 473 ブルー(76万4500円)

ORIS オリス ブティック 時計
何気に勇気のある色使いです

 1938年に生まれた「ビッグクラウン ポインターデイト」は、オリスの歴史を象徴するシグネチャーモデル。培ってきた歴史の重みはそのままに、現代的な解釈で生まれ変わった「ビッグクラウン」が私の目の前にありました。

 最近のオリスさんはとにかく「色」です。これまで腕時計のダイヤル色にはほとんど使われてこなかった「グラフィックなカラー」を、臆することなく投入しています。

 こちらの「ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー 473」に使われているブルーも何気に珍しい色です。淡く明るいブルーでありながら、ギリギリの濃度とギリギリの発色で白いアワーマーカーにコントラストを与えています。ケース径は38ミリ、防水性能は5気圧です。

 それにしても、ケースもブレスも昔とは比較にならないほど良くなっていました。例えば、見た目では解りづらい「ブレスレットの馴染み具合い」に至っては、相当なレベルに達していると思います。しっかりちゃっかり、進化してますねぇ (*´∀`*)

ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー 403 レッド(64万9000円)

ORIS オリス ブティック 時計
敢えて難しい「赤」に挑戦!!

 こちらは赤いダイヤルの「ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー 473」。搭載する「キャリバー403自動巻きムーブメント」は、オリスが自社開発した〝Calibre 400 シリーズ〟のスモセコ版です。高い耐磁性を持ちパワーリザーブはたっぷりの5日間。しかも驚異の「10年間保証」です。自信の現れでしょうねぇ。ケース径は40ミリです。

ビッグクラウン ポインターデイト パープル(34万1000円)

ORIS オリス ブティック 時計
薫るような紫… ミス・ピギーの視線が熱い!!

 「キャリバー 754-1」を搭載する〝パープルダイヤル〟の「ビッグクラウン ポインターデイト」です。時計のダイヤル色としての紫には対して興味のない私でしたが、この「ライラックパープル」はとても上品で素晴らしい発色。買い直しの候補として、これは最右翼かもしれません。ケース径は40ミリです。

ビッグクラウン ブロンズ ポインターデイト(39万1600円)

ORIS オリス ブティック 時計
まさに私の趣味の色

 モデル名に自信がありません(汗)「ブロンズモデル」だったと記憶してはいるのですが、公式のラインナップとは写りが違い過ぎて過ぎて… (;´∀`)

 ただ、このモデルの雰囲気は最高でした。ブロンズモデルを持っていないこともあって、オリスでブロンズ時計を仲間入りさせるのもアリかなぁ~ なんて、妄想しまくってしまいました。いやホント、これはシブかったです!! ケース径は36ミリ。

ビッグクラウン ハンク・アーロン リミテッド・エディション(40万400円)

ORIS オリス ブティック 時計
スポーティーで懐かしい配色

 こちらはMLBのレジェンドである「ハンク・アーロン氏」の輝かしい功績を称えるために作られた限定モデルです。1974年に不滅とされたベーブ・ルースのHR記録を塗り替えたアーロン氏は、人道活動家としても知られています。

 「ビッグクラウン ハンク・アーロン リミテッド・エディション」は、彼が参画する若者援助の基金「チェイシング・ザ・ドリーム」を支援するためのモデルでもあります (*´ω`*)

 赤・白・青のカラーリングは彼が長く在籍したアトランタ・ブレーブスのイメージカラーでしょうか。MLBに熱視線を送ってきた日本人にとっても、見逃せないモデルかもしれないですね。ケース径は40ミリです。

プロパイロット ヘルシュタインエディション 2025(72万6000円)

 オリス創業の日「6月1日」… オリスは毎年同じ日に、創業を記念した「ヘルシュタインエディション 」を発表しています。

 2025年の「プロパイロット ヘルシュタインエディション 2025」はブラックDLC加工を施したケースに、全面発光のダイヤルを採用。発光時には3時と4時の間に可愛らしいクマちゃん「オリスベア」が現れて、装着者の目を楽しませてくれます。ケース径は41ミリ。全世界250本限定です。

プロパイロット アルティメーター|メートル計(107万1400円)

ORIS オリス ブティック 時計
ど迫力ボディでもオリスらしい「優しさ」は忘れない

 この日のオフ会における私の「最大推し」はこれ!!「プロパイロット アルティメーター(メートル計)」です。もう、見た目からして男の子的興味のカタマリでしたから、終始一貫、これが気になって仕方がありませんでした。

 世界で唯一の「機械式高度計」を搭載した時計です。高度6000メートルまでの計測が可能な「とんでも性能」を本当の意味で使える人はほとんどいないかもしれませんが、旅客機の離陸時などにこっそり楽しむことならできるかもしれません。迫力満点、巨大な47㎜のケースながら、カーボンファイバー製なので軽いのなんの。重さはたったの98グラムしかありません。300グラムくらいありそうな威容なのに!!(笑)

 防水性も「10気圧」あります。搭載するムーブメントは「Cal.793-1」。パワーリザーブは56時間です。良いわぁ~ これ好きだわぁ~ (*´∀`*)

アクイスデイト アップサイクル(41万8000円)

ORIS オリス ブティック 時計
もはやひとつのアート

 まるで油絵の奔放な色使いを思わせる味わい深いダイヤルの「アクイスデイト アップサイクル」。何とこの文字盤は「リサイクルPET」でできているそうです。カラーリングは偶然によって決まり、一つとして同じものが存在しないとのこと。ケース径は43.5ミリ、30気圧防水です。

 「同じ文字版が存在しない」… つまり一本一本が特別な「ユニークピース」だということです。そういう意味でも価値の高いモデルだと思います。アートですねぇ (*´∀`*)

アクイス デイト テイスト オブ サマー パープル(40万7000円)

ORIS オリス ブティック 時計
飲み込まれそうな紫ダイヤル

 このダイヤルのパープルカラーは、オリスの時計が作られる「ヴァルデンブルク渓谷」の真夏の夜に現れる「薄暮れ色」をヒントにしたものだそうです。夕焼けが闇に溶けていく一瞬の光景でしょうか。

 このダイヤルにも、色に対するオリスの「傑出したセンス」を垣間見ることができると思います。美しいです。〝うっとりする〟とはこのことかもしれません。ケース径は43.5ミリ、30気圧防水です。

アクイス デイト ダイヤモンド(44万1100円)

ORIS オリス ブティック 時計
ダイヤの使い方にオリスらしい品格を感じます

 3個ずつの「ブリリアントカット・ラボ・グロウン・ダイヤモンド」で飾られたインデックスがエレガントな小径のアクイスです。これはどう考えても「パートナーとシェアしてね!!」というオリスさんからのメッセージでしょう。確かに、この36.5ミリ径の「アクイス デイト ダイヤモンド」なら、性別を問わずお洒落に使えそうです (*´∀`*)

 ダイヤには興味のない私ですが、この使い方にはやられました。これを着けて高級フレンチにでも行きたいですね!!(パートナーと〝どちらが着けるか〟で揉めるのは不可避ですが…)

アクイス デイト テイスト オブ サマー レッド(40万7000円)

ORIS オリス ブティック 時計
優しい色の組み合わせです

 グラデーションサンライズの「レッドピンク」が艶やかな36.5ミリの「アクイス デイト テイスト オブ サマー」です。着けてみると意外にも、男性のワタクシにもバッチリ似合っていました(笑)

 とはいえこれは、愛する彼女・奥さまに着けてもらうべき時計です。ドレスアップした彼女がこの時計を着けてくれたら… ああ、魅惑のコントラスト、最高かもしれません!! (*´∀`*)

プロパイロット X キャリバー 400 レーザー(83万3800円)

ORIS オリス ブティック 時計
技術が出現させた「虹」の美しいこと

 虹色に輝く優美な文字盤は、チューリヒ工科大学と共同開発した「最新のレーザー技術」を駆使したもので、そこに現れるブルー、グリーン、バイオレットなど全ての色は「光の反射」でそのように見えているとのこと。色素の類は一切使っていないそうです。本当に虹のようでした (*´ω`*)

 ケースとブレスレットは共にチタン製です。なので驚くほど軽い!!

 ムーブメントはデイト無しの「Cal.400」。28800振動で120時間のパワーリザーブを誇ります。ケース径は39ミリ、10気圧防水です。

プロパイロット X カーミット エ ディション(76万5600円)

ORIS オリス ブティック 時計
袖口の「アマガエル」

 こちらはディズニー マペットスタジオに所属する人気キャラクター「カエルのカーミット」とコラボして生まれた、グリーン文字盤の「プロパイロットXキャリバー400」です。

 このモデルを身に着ければ、毎月の最初の日が特別な「カーミットデイ」に変わります。この見るからに愉快なカラー文字盤のデイト枠に現れるカーミットのとぼけた笑顔は、貴方の一ヶ月のスタートをより軽やかな瞬間に変えるでしょう。カエルだけに!!(笑)

ORIS オリス ブティック 時計 カーミット
Hey!! お寒いダジャレも嫌いじゃないぜ!!

 はい!! 他にも幾つかありましたが、今回はこのくらいにしておきましょう。カーミット君も「おつかれさん!!」って言ってくれてますし(笑)

 今回の会場は決して広い場所ではありませんでしたが、参加メンバーを厳選したお陰か、とてもゆったり、ほのぼのした雰囲気の中で時間を過ごすことができました。いつの間にか「ただの飲み会」になりがちのブランド主催型オフ会も少なくありませんが、きちんと最後まで「オリスの時計が中心」でしたから、そこも良いオフ会だったと思います (*´∀`*)

 どうですか?? 皆さん?? 刺さったオリスはありましたか?? まずこれは絶対ですが「ビッグクラウン」が似合わない人はいません。誰にでも似合いますし、アチコチで使い倒せますから確実に元が取れます。

 「ブランド品だけど嫌らしさがない」のもオリスの良さです。あと、どのモデルもどことなく「お茶目」。実はこの「憎めない愛らしさ」こそが、オリスの一番の武器かもしれません。

 さて、6月のオフ会の話はここまでですが、この後、9月に発表された〝強烈なモデル〟がありますので、これをご紹介させていただきます。ちゃ~んと追加取材(?)してきましたからね!!

オリスとバンフォードがコラボした「プロパイロット アルティメーター」を見てきました!!

ORIS オリス ブティック 時計
蛍光色とブラックの攻めた箱です

 秋の空気を感じるようになった銀座。久しぶりに「オリス ブティック」を訪れました。6月のオフ会で印象に残った時計はてんこ盛りでしたが… この日のターゲットは一点!! 世界的なカスタムウォッチメーカーである「Bamford(バンフォード)」が手掛けた「オリス × バンフォード プロパイロット アルティメーター〝ミッション コントロールを拝見することにしました。

 6月のオフ会でも「アルティメーター」は私のお気に入りでしたからね。個人的にテンションが上がります。果たして、バンフォードさんの「魔法」がどんな変身をもたらしたのか… 気になります!!

オリス × バンフォード プロパイロット アルティメーター〝ミッション コントロール〟(120万6700円)

ORIS オリス ブティック 時計
凄まじい存在感… ヤバい!! これは好きなヤツだ

 こりゃあSFだぁ~ レトロSFだぁ (*´ω`*)

 年配のオタクの方ならご記憶かもしれませんが、昔々「グリーンディスプレイ」と呼ばれたPC用モニターがありましてね。要するに映画〝マトリックス〟のアレのことですが、「オリス × バンフォード プロパイロット アルティメーター〝ミッション コントロール〟」を拝見した初見でそれを連想しました。

ORIS オリス ブティック バンフォード
「ORIS X BWD Limited Edition」 展示スペースに置かれたサイネージが映す如何にもなムービー!!(笑)

 ブティックの方から、この発想の底流にスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」があると伺ってさらに納得!! そうだよ!! これぞキューブリックの世界観、キューブリックの宇宙です。

 世界で唯一の「自動巻き機械式高度計搭載時計」である「プロパイロット アルティメーター」の特別な存在感と、キューブリック的美学が見事に融合しています。ただ、それを正しく言語化することに戸惑っていた私に、ブティックの方がそっと教えてくれました。バンフォード側は〝格好良ければ何でもアリ!!〟なのだそうです(笑) そっか、言葉にしようなんて、そもそも野暮でしたか!! (;´∀`)

ORIS オリス ブティック 時計
視覚要素全てが、機能に直結!!

 本作のテーマは「挑戦」「制御」。パイロットや登山家が極限の環境下で必要とする「スペック」を備え、〝チタンより軽く、スチールより強い〟新開発の「ハイテクカーボンコンポジット」をケースに採用するなど、挑戦的でありながら、時計として一切の妥協なくまとめられた「オリス × バンフォード プロパイロット アルティメーター〝ミッション コントロール〟」

 ハイテクカーボンは外装材としての優秀な性質のみならず、表面の美しいマーブル模様がまるで木のような温かみも兼ね備えています。これはバンフォードの掲げる「機能美とアートの融合」にも見事に合致するものです。そうなんですよ。クールなコンセプトでありながら、不思議と印象は「冷たくない」のです。この辺りが、まさに「バンフォードのデザイン」 (*´∀`*)

 というわけで、ゴリゴリのツールウォッチとして使い倒すもヨシ、大型の洒落たカラーリングの時計としてファッショナブルに使うもヨシの「オリス × バンフォード プロパイロット アルティメーター〝ミッション コントロール〟」「2001年宇宙の旅」の息詰まる宇宙イメージがお好きな方なら、尚のこと楽しめる時計かもしれません。何なら「バリー・リンドン」風味も感じて下さい。それくらい、バンフォードさんの「遊び心」は無限です(笑)

「一貫性のあるデザイン」はオリスの強み

ORIS オリス ブティック 時計
バンフォードのディレクションが加わっても、色褪せない「オリスの個性」

 これはかなり遡って昔からそうなのですが…「オリスの時計」をオリス以外に見間違えたことがありません。これは即ち「オリスのデザイン」には「オリスだけの特徴」が備わっているということです。

 特に注目すべきは「ダイバーズ65」。この時計の構成要素は所謂「都市型ダイバーズウォッチ」のそれに他ならないわけですが、それらが組み合わさって完成した「ダイバーズ65」は、間違いなく「オリスだけの特徴」を有しています。奇をてらった形状でもありませんし、素っ頓狂なカラーリングでもありません。そういう奇抜性とは別のルートで、見事な〝違いを生み出した〟のが「オリス ダイバーズ65」という時計です。

 「アクイス」を他の何かと見間違える人はいないでしょう。「ビッグクラウン」にもオリス独自のバランスがありますし、「プロパイロット」に至っては〝オリス以外では見たこともない〟オリジナリティーのカタマリです。これは実際スゴいことなんですよ。もちろん、デザイン的にも評価すべきですし、ビジネスとしても「独自の世界で勝負している」ことを、もっともっと評価すべきだと思います。

 そしてこの「ブレないオリス道」を歩んでいることが、例え他の時計ブランドが苦境に陥ったとしても、「オリスだけは踏みとどまるのではない」かと思わせる「強いイメージ」を生んでいると思います。

 決して器用なブランドではないですし〝機を見るに敏〟なところも感じない「オリス」さんではありますが、ファンに対してはその期待を絶対に「裏切らないブランド」… それが「オリス」なのです (*´∀`*)

オリスの時計は 「温かいストーリーの中心になれる」

 先日、長く欧州で生活された経験を持つ腕時計業界の方とお話する機会がありました。その際、執筆途中だったこの記事の参考にしようと、欧州における「オリスの率直なイメージ」を聞いてみました。

 「オリスといえば大人になった息子に、父親が〝最初に与える高級時計〟のイメージですね」

 まさに!! それは私がオリスさんに抱いていたイメージそのものでした。「これならお前がお父さんと同じ歳になっても使えるぞ」「父さん!! 大事にするよ!!」… う~ん… こんなハートフルなイメージを、オリスの時計作りからヒシヒシと感じるのです。

 オリスの時計に見る「愛らしさ」「優しさ」… それは、時計の見た目や買いやすい価格帯からのみ感じるものではありません。「オリス」というブランド、その立っている位置こそが、ユーザーの「家族物語」に寄り添うに相応しい「誠実なブランド」と見なされているのです。

 クオーツショックで買収された後、今もASUAG(現スウォッチグループ)に居続けたなら、オリスにとって何よりも大切な「イメージ」も、今とは違っていたかもしれません。

 日本では結納返しの品物として「オリス」が際立っていた時代もありました。変わらない愛の誓いを立てる人生の節目に贈る「変わらない価値」を持ち続けるブランド「オリス」… この「誠実イメージ」が壊れない限り「人生の節目にはオリス」という他のブランドが願っても届かない座を、容易に明け渡すことはないでしょう (*´∀`*)

最後に…〝オリスしか買わない世界線〟を想像してみたら

ORIS オリス ブティック オリスベアー
でっかい〝オリスベアー〟さん。どうやらお役御免になったそうで… お疲れさま!!

 新作を中心に多くのモデルを拝見して思いました。前述の通り、オリスには「誠実」「優しさ」などのイメージがあるわけですが、流行を超えた理念をブランド全体として貫く〝意志の強さ〟もオリスの特徴だと思います。どのモデルにもオリスのイデアを100%感じることができましたし、その全てが一つの「意志」を共有し、同じ「目標」を見据えているのが手に取るように解りました。

 同様の感想を抱かせてくれるブランドは他にもありますが、代表的なところは「ロレックス」です。ロレックスのユニバースが持つ〝一体感〟は別格ですが、「オリス」のユニバースもかなり強力です。

 想像してみて下さい。「たった一つのブランドしか買ってはいけない世界線」があるとして、貴方はどのブランドで満足しますか??

 その筆頭が「ロレックス」であることは間違いないでしょう。ですが、「オリス縛りの世界線」も中々楽しそうです。方向性のバリエーションも豊富ですし、それでいて買い足す度に「ブランドのユニバースが強まる感覚」を得られるでしょう。

 私自身、100を有に超える数の時計を所有して思いますが、「ダイバーズはここ」「ドレスウォッチはここ」「四角い時計はここ」とブランドをハシゴすることに疲労を感じる瞬間があります。もはや「特定のブランドブティックにしか行かない!!」と決めてしまえたら、どれだけ心にゆとりを持って腕時計と向き合えるだろうか… と。

 その筆頭が「オリス」であるとまでは言いません。ただ、拘って買い続ける「意味」「価値」がオリスの歩んできた道にあるのは確か。そんな付き合いができる腕時計ブランドは、実際、数えるほどしか存在しないのです。

 「進学」「就職」「結婚」… 一人の人間の生涯には沢山の節目があります。そんな「大切」に寄り添い、手を繋いで歩んでくれる腕時計をお探しなら、一度、銀座の「オリス ブティック」を訪れてみてください。買う買わないを別にして、貴方の悩みや迷いをほぐす時計たちが待っています (*´ω`*)

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About the Author

砂布巾のアバター 砂布巾 主筆・主宰

 主宰・主筆を務めます砂布巾(すなふきん)と申します。一般報道機関で働く傍ら、好きな腕時計のことを自由に発信できる場所として、2017年12月、弊サイト「腕時計喫茶」を立ち上げました。座右の銘は『何年経ってもトーシロー』。

ご意見・ご感想

コメント一覧 (2件)

  • オリス素敵ですよね。

    ビッククラウンのイエローは発色もよくて
    かわいいので、めちゃくちゃ気になってました!

    父から子に腕時計を贈る、そんな素敵なイベント体験してみたい!
    私の父親はグランドセイコーを譲ってくれるそうなのですが、中々回って
    きません。笑

    • Y太さま、コメントありがとうございます♫
      ビックラの一番人気と言われるだけのことはありますね!!イエロー

      お父上のGS…「父親からもらいたい時計ブランド」ならトップ3に入ってますね。きっと!!
      でも急かしちゃダメです(笑)

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