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新品の腕時計が似合わなくなる現象について

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最近、新品の(或いは新品に近い)腕時計を身に着けると、照れくさいような恥ずかしいような…そんな気分になることが増えました。濃紺が目に染みる新品のジーンズを履いて、はじめて外出するお披露目の際の浮ついた感覚に似てるかも知れません。

ここ2ヶ月ほど、私としてはとても珍しいのですが、新品も中古も、あらゆる腕時計の購入を我慢しています。手元にお金の余裕がない…それは確かに事実です。しかし一番の理由は「これ以上増やしたくない」のです。まさにコレ!

新型コロナの影響で自宅にこもる時間が圧倒的に増えて、自分のしょぼいコレクションを振り返る時間が結構ありました。そこには「買ったのに全然使っていない腕時計たち」がひしめいていました。最近物忘れがめっきり増えた私ですので、中には「こんなの持ってたっけ?」ってな時計もチラホラ。

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腕時計購入は整理してから!!

「腕時計は使ってナンボ!」を標榜する私としては、これは看過できない事態です。この辺の深い反省の弁は後の機会に書かせていただきたいと思います。もちろん…「懺悔」として(´;ω;`)

とにかく!「ある程度整理がつくまでは新しい腕時計は買わん!」と考えています。多分…そう、多分。

購入に二の足を踏む

「買わん!」と思っていても、腕時計への興味がなくなるわけでもないですし、そこの探求を怠るわけにも参りません。っていうか、それは私にとってすでに「道」であり「生きること」そのものなのです。大げさに言えば。

インターネットをウロウロしつつ、買いもしないであろう腕時計について調べている瞬間ほど、ストレス解消になる時間はありません。ブランドのオフィシャルと販売店のショップサイトを行き来して、今後の「買い物リスト(架空)」を作る時間の楽しさたるや、他に置き換えが想像できないくらいに甘美です。

ところが数年前の自分と比べると、好みの時計だからといって手放しで「欲しい!」と思わなくなりました。とある理由から一旦「躊躇」してしまうのです。

決して、よく見ると作りがちゃちかった…とか、何となく気に入らない部分が目についた…とか、対象の時計の問題ではないのです。そもそもそれなら始めから躊躇すら及ばず「拒絶」していたでしょう。それは例えるならば「思考は欲しがっているが、潜在意識が異議を申し立てている状態」と言えるかも知れません。

新品の腕時計と「老い」の関係

実は1年ほど前に、3回ほど実物を見て「絶対に買おう!」と心に決めた時計がありました。そして決意のハチマキを締めて(見えないやつです)鼻息も荒く向かったブティックで、スタッフさんと軽やかなトーク(?)を交わしたあと、ビロードが敷き詰められたトレイに鎮座したお目当ての一本を左の腕に載せた時のことです。

「あれ?全然似合わない?」

 ピカピカでスタイリッシュな新品の腕時計が巻き付く私の左腕。誇らしいはずのその光景はある意味無残なほどの違和感に満ちていました。

その状況が理解できず、納得もできない私でしたが、2分も立たないうちに冷徹な腕時計好きの本性に立ち戻ることができました。そして同時に、ある事実を突きつけられたのです。すなわち…

「オレ…老けたかもしれん」

その日はたまたま体調が悪かったのかもしれません。

着ていた服がジジ臭かっただけかもしれません。

 しかしそんな理由はともかく、私の腕が傷一つ無い新品の腕時計という存在を受け止められなかったのは確かです。その事実は、私自身の「老いの進行」を明確に浮かび上がらせることになりました。あぁ、イヤダイヤダ…(;´Д`)

傷一つ無い新品の腕時計の新しさは、イコール「若さ」でもあります。それは強烈な「パワー」そのものです。もちろん、そういった「熱量」欲しさに、大枚はたいて高級腕時計なるものを買う人は多いでしょう。似合っていようがいまいが、そんなことはお構いなしにガンガン行ける前向きな人を、私は羨ましく思います。

中古の腕時計なら何とか使える

しかし私は、自分のしょぼくれた腕とピカピカの腕時計の間に、全く相容れない「無限の隙間」を見てしまったのです。まるで、成金のジイさんが20歳代の若い女の子を連れて歩くが如き奇妙な光景です。あれって、ジイさん本人は若さを分けてもらっているつもりでも、端から見ればむしろ際立って見えるワケです。「老い」が。

その経験以降、例えインターネットのウインドウショッピングであっても「今の老けこんだ自分に似合う」ことを第一のテーマに掲げて腕時計を探すようになりました。デザイン的に「枯れた」ものに目が行くようになりましたし、アーカイブ復刻も大好きです。安心して買えそうですからね。

また、中古品の有り難さも解ってきました。例え1年でも誰かが「使った後」ならば、新しさという「むき出しの若さ」も弱まっています。言ってみれば「ブレークイン(慣らし運転)」が済んだ状態です。今の私には、中古時計こそが救済なのです。

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ある程度の年季が入っていないと、このシブさは出せませんぜ。

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老化で古い時計と両想いになれるかも??

  このような考え方が、果たして腕時計愛好家としての「進化」なのか「退化」なのか、正直解りません。ただ、似合わない腕時計をシブシブ使い続けることほどツラく悲しいことはないのです。

センスや趣味が変化する以外に、こういう現象が起きて「買うべき腕時計」が変化するとは思いませんでした。子供の頃、親戚のおじさんの家に遊びに行くたびに、煤けた掛け軸やお世辞にもキレイとは言い難い骨董を見て「こんな古臭い置物とか集めて楽しいのかなぁ?」と疑問に思ったものです。しかし、アレはおじさんが骨董を好きになった…というよりも、老いたおじさん自身が「古いものとの相性が良くなった」ゆえに起きた現象なのかもしれません。今なら何となくそう思います。

そんなワケで、中古なら買ってもいいかなぁ…「新しい時計」じゃないし…って、あれ?(笑)

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ご意見・ご感想

コメント一覧 (2件)

  • こんにちは。
    同感です。。
    私も(脳内で)ボロい、安い、一期一会 とかつぶやいて、2日連続でジャンクSEIKOを落札してしまいました。
    そしてなんとなくすっきりしない気分でいます。
    気持ちだけ若いS40生まれですので、多分似たようなお気持ちかと思いコメント申し上げます。。

  • 豆象屋さま。
    コメントありがとうございます。お返事遅れてしまってごめんなさい(汗)
    中古を買うまでにはいろんな葛藤がありますよね(笑)
    「これで良かったのか…」「そもそも必要なのか…」などなど、すっきりしない気持ちになりがちです。
    でも結果としましては、愛すべきヤツらと言いますか…「10年前からここにいました!」みたいな顔でコレクションに収まってます(笑)
    ボロボロを磨いて磨いて、使えるレベルにしたっていうのもありますが、新品とは種類の違う愛着を感じますね。

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