真紅のボディーに艶消しブラックのボンネット… 同じ時代を生きた年齢の男性にとって、ラリーカーの原初の記憶は、1971年のサファリラリーで総合優勝を果たした、この「ダットサン240Z」かもしれません。
色気満点の流れるようなフォルムで日本のみならず北米でも爆発的な人気を呼んだ「ダットサン240Z」は、日産の実力とスタイリッシュなイメージを知らしめるリーダー的な存在になりました。北米の中古市場では未だに高値で取引されているそうです。
私が子供の頃は近所の道をガンガン走っていたフェアレディー銘の「Z」。憧れと馴染みが同居する、今思えばアレは何とも不思議なスポーツカーでした。小学校の担任も白いZに乗ってましたっけ。
そんな「ダットサン240Z」のモータースポーツ活動を支援していたのが「セイコー」でした。そして同時期に量産型クロノグラフとして一斉を風靡していたのが「スピードタイマー」。両者の歩みはまさしく「ライジング・サン」そのもので、後に経済で世界を牛耳るほどに成長を遂げる日本の、潜在能力を象徴する存在でした。
そして2025年9月、モータースポーツファンの記憶を刺激する時計が発売されます。
Seiko Prospex Speedtimer 240Z Limited Edition のラインナップ
「ダットサン240Z」のアイコンカラーである「赤と黒」を大胆に配色。スポーティーさの中にヴィンテージな落ち着きを感じさせる、お洒落なラインナップに仕上がっています。
「Datsun 240Z Limited Edition」の名を冠するモデルは4種類。まずはシンプルながらキャッチーなデザインが光る3針モデルから。
Seiko Prospex Speedtimer Mechanical Datsun 240Z Limited Edition(SBDC219)

キャリバー「6R55」を搭載した3針モデルの「SBDC219」は、普段遣いにピッタリのスペックを備えています。

都市生活者には有り余る20気圧の防水性能。約72時間のパワーリザーブでケース径39.5ミリ、86グラムという軽量設計。厚み自体は12ミリと比較的分厚い部類に入るものの、内転リングを備えたスポーティーな見た目で、その辺りは余り気にならないかもしれません。例えばカッチリ系のスーツの「着崩しアイテム」としてであれば、「SBDC219」はとても楽しい時計だと思います。

ダイヤルの6時位置に大きく配置された「ダットサンマーク」もレトロな時代感で可愛らしく、この部分のデザインだけで「これは買うしかない!!」と決意したモータースポーツファンもいらっしゃるでしょう。

価格は「17万6000円 (税込)」、世界限定2500本、うち国内は1000本。2025年9月5日の発売予定です(セイコーグローバルブランドコアショップ限定モデル)
Seiko Prospex Speedtimer Mechanical Chronograph Datsun 240Z Limited Edition(SBEC029)

お次は機械式クロノグラフの「SBEC029」です。
「ダットサン240Z」の計器を参考にデザインされた書体を使い、雰囲気満点に仕上げたタキメーターと積算計。時速50~60kmの計測表示を赤く強調することで、当時のラリーカーを彷彿とさせるスピード感を演出した「SBEC029」。

1972年発売のクロノグラフをデザインのベースに、現代の加工精度で流れるようなラインを実現。クロノグラフ操作のプッシャーに「ハンマー型のボタン」を使用することで、ストップウォッチに迫る操作性を獲得しました。

搭載するムーブメントはキャリバー「8R48」。パワーリザーブは45時間、30分と12時間の積算機能に日付表示が付いています。
ケースサイズは「幅42ミリ」。厚みは14.6ミリとぽってりしていますが、ラグが自然に落ちているところを見ると、腕載りは悪くないと思われます。重さは127グラム。
クロノグラフでもしっかりと10気圧防水を達成しているところはさすがのセイコーです。シックなブラックのケースに抑えた感じの赤いニュアンス。「SBEC029」は使用するシーンを選ばない、それでいてニヤリとさせる遊び心も兼ね備えたリミテッドモデルです。
価格は「47万3000円 (税込)」 世界限定500本、うち国内120本。25年9月5日の発売予定です(セイコーウオッチサロン専用モデル)
Seiko Prospex Speedtimer Solar Chronograph Datsun 240Z Limited Edition(SBDL121)(SBDL123)


ソーラークロノグラフムーブメント「V192」を搭載したスポーティーなクロノグラフ「SBDL121」と「SBDL123」。
黒ダイヤルに赤い見返しの「SBDL121」、赤で統一したダイヤルの「SBDL123」。それぞれの良さがありますが、私個人は「123」が好きです。最近ずっと「赤ダイヤルの時計を探している」ってのもありますが(笑)

抑え気味のワンポイントとして赤を使ったデザインの「SBEC029」と比べると、この2本は全体のコントラストも高めで若々しい印象です。心臓部がソーラクオーツであることと相まって、お若い方が購入する高級時計の「最初の一本」としても面白い時計かもしれません。

ケース径は41.4ミリ、厚みも13ミリあって少々大柄ですが、昨今はまた大型の時計にも注目が戻りつつありますので、その辺りのトレンドに敏感な方にとっては、まさに「これから買うべきサイズ感」の時計ということになるのかもしれません。
キャリバー「V192」はフル充電状態で6ヶ月動作、1/5秒計測や60分計、パワーリザーブ表示、日付機能を搭載。安心感のある10気圧防水にブレスレット込みでも扱いやすい161グラムと、日常生活に落とし込みやすいスペックを備えています。
価格はどちらも「14万3000円 (税込)」。黒赤ダイヤルの「SBDL121」は世界限定4000本、うち国内販売が1200本。
赤ダイヤルの「SBDL123」は国内限定300本。セイコーオンラインストア、和光、セイコードリームスクエア限定モデルとなっています。どちらも25年9月5日発売予定です。
泥臭く荒野を駆け抜けるラリーカーのイメージがプロスペックス「SPEEDTIMER」によく似合う!!
個人的にはこのコラボレーション、「大当たり」だと思います。そもそもこれまでのスピードタイマーシリーズも洗練よりは「男の世界」みたいなものを感じさせるプロダクトでしたし、そういう意味で言えば、研ぎ澄まされたスピードの境地を目指すオープンホイールのレーシングカーではなく、市販車を改造してその極限に挑むラリーカーの「泥臭さ」がピッタリハマっていると感じました。
特に私は「SBDC219」のダイヤルにデカデカと記された「DATSUN」にたまらないものを感じています。こういうデカールをプラモデルやラジコンに貼りまくっていましたからね。素直に「懐かしくて格好良い」わけです。
きっと同じように少年期を過ごした方であれば、やはり同じようにグッとくるのではないでしょうか?? どのモデルも軽々しく思いつきで買えるお値段ではありませんが、少年の頃の「憧れ」にもう一度触れる機会としては、悪くない選択にも思えます。
この記事を始まりとして、新製品や直近の話題を取り上げるショートコンテンツタグ「Headlines」を立ち上げました。新着記事とは別軸で展開して参りますので、今後とも宜しくお願いいたします (*´ω`*)









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