さて、最難関の「針の取り付け」を終えましたし、小一時間ほど小休止したいところですが… ここは間髪入れず勢いに乗って次の工程に進みたいと思います。
ムーブメントの「ケーシング」が終わるまでは、内部機構にアクセスする工程が残っています。とはいえ、針の設置に比べたらお茶の子さいさい。集中力を切らさないようにしつつ、楽しんで進めて参ります (*´∀`*)
⑦巻真(簡易リューズ)を抜く

ゴクゴク… ぷはぁ!! (*´∀`*)
最難関の「秒針設置」を終えたからといって、油断はできません。次は「ケーシング(ムーブメントをケースに収める作業)」ですが、その前にムーブメントから「巻真(簡易リューズ)」を抜く必要があります。
この作業は文字盤側を下にする必要があります。すでに針が付いているので厄介な状況ですが、そこで役に立つのが、つい先ほどまで道具の一つだとは思っていなかった〝謎のウレタン円盤〟のコイツです。

どういうことかと申しますと…(クルリ)

こうなっています。折角苦労して組み付けた針が曲がったりしないよう「隙間に針を閉じ込めながら作業できる」仕組みになっているのです。シンプルな発想ですが、よく考えられています。
簡易リューズを押し込んだ状態で、近くの「オシドリ(レバー)」を探して押し込みながら巻真を引き抜きます。大丈夫!! 用意されたビデオマニュアルを参考にすれば、決して難しくはありません。
⑧ケースにムーブメントを収める前に
ムーブメントをケースに収めて裏蓋を閉じると、再び分解しない限りは内側にアクセスすることができなくなります。というわけで、触れなくなるパーツ内側を「お掃除」しておきましょう!!

この「練り消しゴム(ロディコ)」を使用して、埃や汚れを除去します。
細くしたり平たくしたり、使いやすいように形を変えながら掃除します。ここは徹底的に拘ってキレイにしましょう。ケーシングの後で内部に埃が見付かって、ガッカリしないためにも… (;´∀`)
⑨ケースに収める

キレイにお掃除したケースに、ムーブメントを収めます。難しい作業ではありませんが、それでも幾つか注意する点を上げておきます。
「ケーシング」の際、ムーブメントは文字盤を下にした格好です。一度でもその状態でマットの上に置いたりすると「針が曲がってしまう可能性」があります。
ムーブメントの保持は「ピンセットで樹脂のスペーサー」を掴んで行います。落下させないように気を付けつつ、正確にケースに収めましょう。基準は「巻真の軸線」です。
巻真の軸線をズラさないように気を付けることは当然ですが、ケースに対してムーブメントが浮いたり、曲がったりしていないかにも注意します。私は「木製ペグ」で端っこの樹脂のスペーサーを押して、固定位置を確認しました。
このとき、少しでも位置がズレたり浮いたりしていると、リューズを正しく差し込むことができません(無理すると折れます)細心の注意を払いましょう!!
⑩リューズを差し込む

さあ、いよいよ「リューズ」を取り付けます。これが終われば内部にアクセスが必要な作業は全て終了。

ギュッと差し込むだけでリューズが固定される… はずですが、オシドリのポジションによってはするりと抜けるかもしれません。そんなときにはもう一度リューズを抜いて、再度差し込みます。
押し込んだ状態でリューズを回し、ゼンマイが巻き上がる感触を得られたら固定は完了です。一段引いて、時刻合わせのポジションで針を回してみましょう。
出来たぁ~!! ヤバい!! 感動がデカ過ぎるぅ~ (*´ω`*)
⑪裏蓋をはめる → 固定する

裏蓋をはめ、先ほども使用したオープナーを使って締めていきます。パッキン材がズレていたら予め調整しておきましょう。
ケースを揺すってみて「ローターが干渉していないこと」が確認できたら、ムーブメントの取り付けが正しく行われている証拠です。ここまでくれば一安心。
山は越えた(笑)

ここまで来れた… 何だか凄まじい達成感に浸れる瞬間です (*´ω`*)
リューズを何度も回し、12時ジャストの分針ポジションを見て自然と「我ながら良い仕事をしたぜ」なんて言葉が漏れました。自画自賛しながらくゆらすタバコがウマいのなんの(笑)
さてお次は「ベゼルインサートの取り付け」ですが、この「インサート無し状態」が余りにも格好良くて〝このままでもアリかもしれん〟なんてファンキーな発想も湧いて参りました。う~ん…
いやいや、ちゃんと付けましょうね(笑)
⑫ベゼルインサートを付ける

いよいよ「ベゼルインサート」です。黒と赤が入っていましたので、まずは「赤」から付けて参ります。
ちなみに固定は、前もって貼られている「両面テープ」で行います。かなり強力な粘着性がありますので、慎重に行う必要がありますが… 秒針の難関を突破した男たちなら朝飯前でしょう!!
ちなみにベゼルは「逆回転防止」仕様ですので、裏面にクリックの溝があります。ベゼルを貼る前の準備として、ベゼルを回転させ「カチッ」と音がする状態にしておきます。
次に12時位置から順にベゼルを圧着します。インデックスの三角と、ベゼルの三角が同軸線にくるように位置合わせをしてから、そ~っと貼りましょう。

出来ました!! マジかっけぇ…(タメイキ)
「赤ベゼル」がかなり良い感じです。改めて、やっぱりベゼルはアルミに限ると思いました。このほとばしるヴィンテージ感、程よいツヤと程よい視覚的重量感…
ベゼルインサートを貼り付けて良かったです(笑)
黒ベゼルも試す
お次は黒ベゼルを試したいところですが、そのためには「赤ベゼル」を外さなければなりません。
ここで登場するのが、先程「針取り外し用ツール」として紹介したギラリと光る金属棒。コレをケースの6時位置にある側面の溝に深く差し込みます。遠慮せずにググっと力を入れましょう。

すると「カチッ」と外れる感触があった後、すぽんとベゼルが外れます。
間髪入れずに「黒ベゼル」を付けます。付け方には少しコツがあって、まず12時位置をはめ込み、次に3時と9時を同時に押し下げます。
最後に6時をギュッと押して「バチン」とはまる手応えを感じたら、試しにベゼルを回してみます。完全にはまっていない場合のベゼルは微動だにしません。その場合は各4点を押してみて、完全に押し下げます。

「黒ベゼル」が付きました。「赤ベゼル」よりもカウントアップのマーカーが細かく刻まれているので、色違い以上の変化が楽しめそうです。
⑬ブレスレットを付ける

時計組み立ての物語も遂に「最終章」を迎えました。「ブレスレット」を調整して、ケースと組み合わせましょう。

コマ調整のために「割ピン」を抜きます。
普段ならハンマーで割りピンを抜いている私ですが、ここではキットに同梱されている器具を使用しました。コマ裏の「矢印」を確認してから、器具の先端をピンの端にあて、ねじ込みながら押し込みます。
まずはザックリとしたサイズ感で必要のないコマを抜きます。半コマ分の誤差であればバックルの調整範囲での対応も可能です。
・
・
・
DIY Watch Club「クリスタルダイヤル ダイバーズウォッチ」が完成!!

宣言通り、同梱のツールだけで完成まで漕ぎ着けました。他には一切、道具の必要はありません。
ブレスレットを付けると〝時計としての輪郭〟がより一層鮮明になって、このモデルの完全なコンセプトが迫ってくるようでした。
と同時に、真新しい数時間の格闘の記憶があるにも関わらず〝自分がこれを作った〟と俄には信じられないような不思議な気持ちも湧いてきました。それくらい、目前の時計の出来栄えは見事でした。
「自分が組み立てた時計を使う」… 枯れかけた時計好きの夢が今、叶いました (*´ω`*)
試着で気分が爆上がり!!

早速試着してみました。まずは鉄板の「黒ベゼル」から。
シブいよ!! ヤバイよコレ!! (*´∀`*)
17センチの手首に載せた見た目のサイズ感が完璧でした。ブレスレットの落ち具合も良く、重量バランスも適切。腕載りは100点満点です。

そして魅惑の「赤ベゼル」。あぁ… こりゃまたタマラン!!
ヴィンテージの風合いを感じさせる鈍い赤色が、何とも言えない〝マダム的な色気〟を感じさせます。
ベゼル交換にはある程度のコツが必要ですが、多少の手間を掛けてでも2色のベゼルを取っ替え引っ替え楽しまなくちゃ… 絶対に損です。
※インスタも必見です!!
これほど〝イカしたダイバーズ〟が完成するとは!!

どうです?? 私が組み立てた時計は?? こんなにイカしたダイバーズが出来上がるのですよ!! 何かと苦労はありましたがそれ以上に楽しい時間でした。未だに興奮が収まりません(笑)
出来上がりを見て思います。まず、ライクヴィンテージな佇まいが素晴らしい。ロレックスのヴィンテージダイバーズに代表されるシルエットに、今風の「スケルトンダイヤル」がよく映えています。夜の海に浮かぶようなインデックスの立体感もたまりません。
ケースとスケルトンダイヤルの間には登場した時代の齟齬がありますし、ちょっとした見た目の違和感が出てもおかしくないはずですが、スモーキーに品良く抑えたクリスタルダイヤルのお陰でしょうか?? 一本の時計として「納得の完成形」だと思います。
動画もご確認下さい
※ 動画で見ると「スケルトンダイヤル」のエモさが良く解ります。
「アクリル風防」越しに見るダイヤルが好きだ!!

ワタクシは元来「アクリル風防が好き」なのです。「何だアクリルかよ」と仰る方が多数派なのは重々承知していますが、違うんです!! アクリルが良いのです!! 全ての時計はアクリル風防に帰るべし!!(笑)
サファイアクリスタルでは見ることのできない周辺部の屈折。ぐにゃりと歪に見えるインデックス… それが良いのです。指で弾いたときの軽い〝ペシッ〟って感じの音も大好き。
確かに、コーティングを施したサファイアに比べたら、シャツの袖口に繰り返し擦れるだけで傷が付く「アクリル風防」を嫌う方の気持ちは解ります。ですが、容易にキズキズになるのもアクリル風防の味わい…「経年の魅力」です。
風防越しに僅かに揺れるダイヤルの、まるで語りかけてくるような表情に気付いてしまったら… きっと貴方も「アクリル風防の虜」になりますよ (*´∀`*)
ねじ込み式リューズであれば「150メートル」は行けただろうか??

所謂「街ダイバーズ」も、今では立派な市民権を得ています。要するに「街主体で使う前提なら、300メートル防水とかオーバースペックじゃない??」と、ある意味〝真理〟に辿り着いてしまった方が増えたわけです。
ダイバーズウォッチの卓越した防水性は「ダイバーズ」を名乗るための〝資格証明〟みたいなものですが、実際は10気圧もあれば〝ダイバーズの顔をしても構わない風潮〟が出来上がっています。今回組み立てた「DIYウォッチ(10気圧防水)」も、そんな「カジュアル ダイバーズ」の一つです。
欲を言えば… 惜しいのですよ。だって見た目がめっちゃ「玄人好きするダイバーズ」なんですもの。
例えばリューズが「ねじ込み式」であれば、150メートル防水にできたかもしれない。アクリル風防ではなく「サファイアクリスタル」だったら、さらに上の200メートルを達成してたかもしれない… 時計好きですから、そんなことも妄想しちゃうわけです。
とはいえ、それで価格が上がったり、組み立ての工程が複雑になってしまっては意味を失う「DIYウォッチ」です。アクリル風防ではなくなるのも困りますし… やはり、10気圧防水で十分でした(笑)
実用品としてのイデオロギーが詰まった「理想形」

ここで皆さまに着目していただきたいのは、敢えて粗めに仕上げられたケースのヘアラインです(個人的には最高にグッとくる風合い)
例えば美術には目指す完成形に相応しいテクニック、筆使いや着色技法がありますが、作品の方向性こそが一番に重視されるため、技法はそれを叶える手段に過ぎません。その証拠に、ダメなアートほど「技法が前に出る」と言われます。
翻って昨今の時計、特に仕上げの部分で語られるスゴさは明らかに「技術偏重」です。本来ならフィールドでガシガシ使うべき種類の時計に繊細な仕上げが施されていたりするのは、用途を含めた作品の方向性からいって、余り意味がありません。
気兼ねなく使える「自分だけの一本」

「DIY Watch Club」さんの時計キットを作ってみてその完成形、特に外装の仕上げを目の前にして思います。「実用品はコレじゃなきゃいかんのよ」と。
正直言って、完成した時計は高級ブランドが出しているような「贅沢ダイバーズ」ではありません。
しかしながら出来上がった時計は「気兼ねなく使える相棒」という点で、非常に高い理想形に達したプロダクトでした。

もっと追い込んだ仕上げだって、やろうと思えば可能でしょう。ただ、そういった突き詰めた表現は同時に、ほんの僅かな傷で破綻をきたす「脆弱さ」を併せ持っています。
本モデルのケースに施された粗いヘアラインであれば、例え深めの線傷が入ったところで、大して気にならないはずです。そもそも「日頃から使っていれば傷が付くのは当たり前」。そういった生活圏での避けられない劣化を前提にした仕上げであるならば、完成したダイバーズウォッチの使い方も自ずと明確になります。
あくまで「実用品」としての完成度を目指した末の粗い仕上げだと考えると、「DIY Watch Club」が目指しているモノづくりの姿勢はまさに「実用時計のイデオロギー」そのものだと言えるかもしれません。
時計は完成しましたが「自分のモノにする」という工程はまだ終わっていません。どんどん使ってどんどん傷を刻み付け、自分だけの味を出す。DIY Watch Club さんが用意しているパーツを追加で購入するのも楽しそうです。他人が作ったモノとは違う「自分だけの一本」… お楽しみはこの先も続きます。
パーツの「単体販売」について
今回のキットにオプションとして追加していただいた「レザーストラップ」は、DIY Watch Club さんで「単体販売されているパーツ」の一つでした。他にも「各種ストラップ」「各種ベゼル」「各種針」などが多数、単体で販売されています。これらを組み合わせることでより一層〝自分好みの時計〟を目指せるわけです。
カスタムパーツで更にアツい「自分だけの一本」を目指す… 男の子なら間違いなく燃える(萌える)シチュエーションですね(笑)
時計の素人さんを「完成まで導く」… DIY Watch Club の創意工夫

実際、こういったキットを販売するのは勇気を必要としたはずです。
何せ組み立てるのは「時計の素人さん」がほとんどで、時計の専門家なら「一体何が解らないんだ??」と不思議に感じるような小さなことで容易に躓く相手です。
誰が取り組んでも「確実に完成まで行ける」製品でなければ、最初の一回で躓いたお客さんが二度目にチャレンジすることは、まずないでしょう。要するに「完成」という「体験」を確実に提供できるかが、この手のキットの成否を握っているのです。

「DIY Watch Club」さん公式によると、完成到達者は1万5000人以上、完成率は実に「98%」に及ぶそうです。残りの2%に関してもサポートを行うことで、最終的な成功率「100%」を謳っています。
自分で作ってみたからこそ言えることですが、成功率100%はスゴいことです。そこそこ触ったことのある私にしても何度か心が折れかけましたし、同じように「もうダメだ」と諦めて手を止めた人だって相当数いたはずです。
それでも「最後まで諦めないでやってみよう!!」と思わせる魅力とホスピタリティーが「DIY Watch Club」のキットにはありました。

独自に開発した「秒針設置の補助ツール」、巻真を抜く際の「ウレタンの台座」にも唸るものがありました。そういった創意工夫がやる気を持続させ、全員を完成へと導いたのだと思います。
完成して良かった… たった一人の例外にならなくてホント… 良かったです。
親子で作ろう!! ウォッチキット

完成直後にふと思いました。DIY Watch Club さんの組み立てキットって「親子でのんびり取り組むのも楽しそうだ」と。
一通り息子さんに委ねておいて、難しいところで「父さんヘルプ!!」と言われたら「よっしゃ任せろ!!」と手を貸す親父。苦戦しつつも汗だくで秒針を取り付けた親父の広い背中に、息子は親父の… 本当の偉大さを知るでしょう!!(笑)
それが記念すべき「ファースト機械式時計」だとしたら尚更です。息子さんの記憶に長く刻まれる「親父との思い出」になるんじゃないかなぁ~ きっと (*´ω`*)
完成品購入では絶対に得られない「DIYだからこその加点」

皆さんは自分の欲望全てを誰憚ることなく口に出せたとして、その100%を叶えてくれる時計に出会ったことがありますか??
私は最高で98%くらいの「極めて完璧に近い時計」ばかりを購入してきました。私が書いた過去のレビュー記事を読んでいただければ一目瞭然ですが、最初から最後まで一遍の不満も示さなかった時計は存在しません。
どんなに惚れて購入した時計であっても、1%くらいの不満は感じるものです。それは自分以外の「他者が作った時計」だから。〝自分基準の違和感〟を排除するためには自分自身が日夜勉強して、優秀な時計技術者になるしかありません。
ですが今回、「DIY Watch Club」のキットで完成させた時計に対して感じているものは、いつもの評価基準には存在しない「自分で組み立てた事実」と、それが「絶大な加点要素である事実」です。この2つの事実だけですでに「100%以上の満足」を得てしまっている自分に気付きました。
「この時計は何点だろうか??」… いつもであれば当たり前に行っている時計に対する評価。しかし今回組み立てた時計にだけは、どうしてもそんな気分にはなれません。それはきっと、次に申し上げるようなことなのでしょう……
我が子への愛おしさにも似たり

高級時計が完成するわけではありません。もうあと2、3万円も出して別の完成品を買った方が良いと考える方も、中にはいらっしゃるでしょう。
これは私自身も驚いていることですが、完成した時計がとにかく「愛おしい」のです。自分が組み立てた腕時計とは、これほどまでに愛せるものかと。ですので例え10倍する価格の腕時計を見せられたところで、完成したこの子の価値は揺るぎません。だって「我が子」なんですもの。
隙あらばランキングを付けたがる腕時計世界ではありますが、我が子である時計にそんなものは必要ありません。産みの苦しみを味わった自分自身… 親である私や貴方が愛していれば、その子は世界で一番、何よりも尊い時計なのです (*´ω`*)
時計技術者への「リスペクト」が生まれる体験

土曜日に時計を完成させて日曜日にはレビュー記事の柱も立ち、一安心した中で迎えた月曜日。何気なく選んだ時計に〝ある種の異変〟を感じました。
「アレ?? この時計って、こんな感じだったっけ??」… これまでにも散々観察してきた時計のはずでしたが、この日はやたらと〝新鮮〟に見えたのです。
理由は間もなく明らかになりました。時計を見る「自分の視野が変化していた」のです。その現象に「DIY Watch Club さんの組み立てキット」を体験したことが、何らかの〝影響〟を及ぼしたことは明白でした。
まず、針が気になって仕方がありませんでした。時計を横にして針とダイヤルの平行具合を確認。スゴい… 完璧に平行だ。そして秒針にも注目。こんな繊細な秒針を曲げずに付けるなんて、私には絶対に無理!! やっぱりプロって凄いよなぁ…

それは目の前の時計に対する「再評価」でしたが、同時に、時計技術者さんのテクニックに対する「再評価」でもありました。こんなことを仕事として当たり前にこなす時計技術者さんへのリスペクトが、時計の細部に視線を落とす都度、次々と湧いてきたのです。
小さな小さなネジ、ほんの少しの接触で曲がってしまいそうな針。それらを何度も何度もピンセットで掴み損ね、天を仰いだ私にしてみれば、時計作りの「当たり前」に対する評価が〝変化〟しても仕方がないところです。
いずれにせよ、時計愛好家としてこれは〝悪くない変化〟だと思っています。
最後に… DIY Watch Club「完成までの5時間」— 忘れられない〝旅の記憶〟

時計の針を見ると、完成までの所要時間は〝5時間〟を過ぎていました。
組み立てに要する時間の目安は「2時間」のはずでしたから、随分のんびりと手間を掛けたものです。とはいえ、要所要所で写真撮影もありましたし、実際は3時間ほどの作業時間だったと思います。
コンビニにも行きましたからね(笑) もっと手際良く集中していれば、目安に近い時間で完成していたのではないでしょうか??
作業を始める前は、できるだけ早く作業を終えて〝完成品を見たい〟気持ちが強くありました。ところが、組み立てを始めてマニュアル動画を3本くらい見た頃には全く逆の…「できるだけゆっくり作ろう!!」なんて、不思議な感情変化が起きていました。
〝作る〟という行為自体の楽しさを長く楽しみたいと思い始めたのです。ですので、完成した時計を腕に巻いた瞬間は完成の喜びと、何とも言えない淋しさが同居していました。
実際、DIYウォッチキットの価値の半分は、その名の通り「時計を作る体験」そのものでした。時計を組み立てる作業の中で体験する〝失敗や成功〟を通じて自分自身を見つめ、自分の中の腕時計に対する理解度を再確認するきっかけがあったように思います。
例えばダイヤルを固定するネジを回しているとき、当たり前のように「ネジ頭の溝の方向を円周に合わせよう!!」と思い至ったのは、私の中で根付いていた「腕時計美学」がそうさせたのかもしれません。
そういった普段は意識することのない理解の存在を教えてくれた貴重な時計DIY体験… 私にとってそれは、短いけれど生涯忘れることのできない「旅の記憶」になったのです (*´ω`*)
・
・
・
というわけで、時計を好きになり始めた初心者の方が「他の人とは異なるアプローチ」で時計の魅力に迫るアクティビティとして最適なのはもちろん、時計の世界にドップリ浸かっているベテランの方が「完成品に飽き足らなくなった」ときに取り組むホビーとしても「手応え十分」のDIY Watch Club「ウォッチキット」…
そこには「時計ってやっぱり凄い!!」と、改めて好きになるきっかけがギッシリ詰まっていました。さあ、そこな貴方も!! ご自分の中の腕時計に対する理解度を「ウォッチキット」を通じて見極めてみませんか?? (*´∀`*)
※インスタも必見です!!
| 今回組み立てた「40mm クリスタルダイヤル ダイバーズウォッチ MODコンボセット」の仕様 | |
|---|---|
| ケース | 40mm DWC ヴィンテージダイバーズケース |
| 幅 | 40mm(ベゼル径40mm、ケース本体38mm) |
| 厚さ | 13.3mm(クリスタルを含む) |
| ラグ幅 | 20mm |
| ラグからラグまでの長さ | 47.5mm |
| 素材 | ステンレススチール |
| クリスタル | Acrylite 8N ハイドーム型アクリル(ヴィンテージ仕様) |
| 防水 | 10ATM(正しく組み立てられている場合) |
| ケースバック | ステンレススチール/シースルーバック(強化ミネラルクリスタル) |
| ベゼル | 40mm DWC クラシックベゼル(ステンレススチール) |
| 40mm DWC コインエッジベゼル(ステンレススチール) | |
| ベゼル機能 | 片方向回転60クリック |
| ベゼルインサート | 37.6mm DWC アルミ製 ダイバーベゼルインサート |
| ダイヤル・文字盤 | 28.5mm DWC D02 クリスタル スケルトン ルミナス ダイヤル(BGW9スーパールミ) |
| 指針 | シルバー ダイバーズウォッチ針、BGW9スーパールミ付き(TMI NHシリーズ) |
| ムーブメント | セイコー TMI NH70A 自動巻ムーブメント |
| ストラップ | 20mm DWC ステンレスブレスレット |
| 20mm DWC FKM ストラップ(ブラック) | |
| 価格 | 54,800円(税込) |
※撮影機材: SONY α7RⅤ+ SONY α6700 + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II + FE 100mm F2.8 Macro GM OSS & Xiaomi 15T Pro Adobe Lightroom で編集








ご意見・ご感想